痩せ話

世の中、思うようにならないことが多い。
まずは仕事がそうだろう。
計画数字を作って、それに日々追いまくられるように仕事をして、下げたくない頭を下げて、それでも計画通りにお客さんが取れるとは限らないから、締まってみれば実績は未達で、あれは元の計画の立て方が悪いの、どうの。
遡れば、就職活動からして、自分の思うようにならないことだ。みんな思うような就職ができていないからこそ、雇用のミスマッチなんてことが言われるのだろう。
地道に努力を重ねれば、必ずしかるべき成果が上がって、それがみんなに評価される。もしそうであれば、仕事にまつわるやり場のない不平不満など起こるまい。
もっと身近なことで、思うようにならないことの代表といえば、やはり恋愛だろう。
しかし、努力すれば必ず報われて、それによって達成感も得られる、ということだって、少ないけれどもいくつかあるのだ。
そのひとつが、ダイエットである。
話がいきなり唐突なようだが、これはぼくの実感として言っている。
最初に具体的な数字を出してしまうと、実はこの1年間で、ぼくは20キロ痩せた。
こう言うとスゴイ話のようだが、なに、もとが太りすぎていただけのことだ。
今の体重だって、世間の標準からみれば、まだ太り気味のほうだろう。
が、ぼくは、自分でいうのもなんだが、骨格ががっしりしていてガタイがいいから、多少体重があっても、まあいいだろうという気もある。
とはいえ、そういう慢心(?)がこれまで災いしてきたのだろうから、できればもう5、6キロほど落とすつもりで続けたいと考えている。
ダイエットのいいところは、やればやっただけ成果が上がる。成果が上がらなければ、それは自分の努力不足以外のなにものでもない。そして、その成果は、数字や外見として客観的に表れる。成果が客観的に表れれば、その過程がつらかったとしても、あるいはつらかっただけに、達成感も大きい。
今まで自分のダイエット絡みの話は、ここに書いたことがなかった。
この話は、言ってみれば、ぼくにとってここ1年間の一番の関心事だったわけで、むしろ今まで書いていないことが不自然なくらいだが、要は、まあ、あえて避けてきたのだ。
中途半端な時期に書いて、そのあとリバウンドしたらどうしよう、という気持ちもあった。
たまたま先週末に前の会社の先輩の送別会があって、1年以上顔を合わせていなかった人たちと久し振りに会う機会があったのだけど、いろいろな人から痩せたと言われたし、調子に乗って自分でも痩せ話をさんざん吹かせてもらった。
そんなこともあって、ここでもそろそろ書いてもいいだろうというつもりだ。