今日の午前中の用事をどう片付けるか、昨夜から頭をひねっていた。
まず、月いちの診察を受けに医院に行きたい。その後は処方箋を持って調剤薬局に行く。地図を見ると、医院と押上の大黒湯は案外近い。それなら朝風呂を浴びてから医院に行こう。そして、押上に行くのなら、パン工房に寄って美味しいクロワッサンを買いたい。
それぞれの地点と営業時間から最適な経路を考えようとすると、まるでパズルである。
あれこれ考えていたのに、結局朝寝坊して朝風呂とクロワッサンはパス。
医院で体重を量られたはずみに、今朝は飯を食ってきてないと先生に言うと、急に血を採られることになった。それなら言わなきゃよかった。
墨田区では高齢者へのコロナワクチンの予防接種が順調に進んでいるようだ。区内では65歳以上のコロナ新規感染者がここ1週間ゼロなのだとか。ワクチンの接種と関係があるのでは、という話。
薬を貰ってから、少しだけ寄り道して、初めての店でサンドイッチを買って帰った。昨夜の目論見に従って押上でクロワッサンを買えばよかったという味。
曳舟から大手町へ。
柳家さん喬さんの落語会に。会場のよみうり大手前ホールは初めて来たが、落語の公演には適当な大きさだろう。
13時開演。柳家小もんさんの「かぼちゃ屋」に続いて、さん喬さん「百川」「たちきり」、休憩を挟んで「百年目」。 終演時刻は16時少し前。
大手町から丸ノ内線で四谷三丁目へ。
TS4312で松野純子さんという人の展示を見た。
作家が偶然性を丹念な作業によって必然性に定着させている様に目を奪われる。何か粘体状の生物の細胞組織が蠢いているようでもあるし、一番大きな作品は、地表を高度から空撮したものようにも見える。思えば、自然の水の流れを人間が固定化していくことも、偶然性を必然性に定着させるプロセスである。
歩いて新宿一丁目の蒼穹舎ギャラリーへ。多々良栄里さんの写真展「雲のむこう」に。
多々良先生は、私が半年だけ現代写真研究所に通っていた時の講師のひとりである。今回の展示はニューヨークの街をスナップした写真。先生はいつの間にニューヨークに行っていたんだろうと思いながら見ていたが、考えてみれば、このコロナ禍で簡単に渡米できる状況ではない。聞くと、1997年、今から24年前に撮影したものとか。その間の時間の経過に気づかず見ていた。最近撮ったものと言われても、そう思ってしまうかも知れない。これが東京の写真だったら、写り込んだ細かな情報から、何年頃の写真と容易に気づいてしまうだろう。街の風景から、ある程度時間を切り離して見られるのは、海外の都市ならではかも知れない、と思う。
新宿三丁目駅まで歩いて、新宿線で住吉、半蔵門線乗り換えで曳舟まで帰ってきた。 夜はそのまま在宅。
16,099歩。