久し振りに自宅でコーヒーを淹れた。在宅していた時は毎日淹れていたのにね。コーヒーメーカーのスイッチを入れるだけで大した手間じゃないんだけど、やっぱり休日の朝は気分に余裕がある。

新宿末廣亭六月中席昼の部に。久し振りの寄席。コロナ対策で、入場時に手を消毒、客席は一席ずつ空けて座り、仲入りを二回取って場内を換気するという配慮。

開口一番 桂南太郎「狸の札」
落語 春風亭昇りん「真田小僧」
昇りんさんは昇太師の弟子だそう。この後出てくる昔昔亭昇さん、夜の部に出演の三遊亭仁馬さんと共にこの芝居から二ツ目昇進とか。
曲芸 できたくん
いわば紙切り芸の発泡スチロール版か。猫、チコちゃん、客席の求めに応えて「梅雨」(という文字)を電熱カッターで切り抜く。
落語 昔昔亭昇
桃太郎師の弟子とか。SF的な趣向の新作だが、何気に差別や経済格差のモチーフを入れてきて油断できない。手拭いを使って宅配ピザを食べる所作に感心。ケンタウロスの馬肉。
講談 日向ひまわり「笹野名槍伝~海賊退治」
コント 青年団
往年のゆーとぴあを彷彿とする教師と高校生のコント。平田オリザとは関係ない。
落語 春風亭愛橋
マスクをして高座に登場、外すとビックリ、という寸法なのだが、思いの外ウケない。噺はネット経由でナレーションの仕事を取ろうとする自身の体験談?を新作仕立てにした不思議系。
落語 瀧川鯉朝「荒茶」
奇術 北見伸・スティファニー
変わらぬ華麗な手さばきを堪能。ハプニングだったのかな、ガラスの器が割れてびっくり。
落語 桂右團治
大阪出身の男と結婚することになった東京娘が、大阪の両親に挨拶に行くにあたり、スマホの大阪弁養成アプリで完璧な大阪弁を身につけるという新作。
落語 桂伸治「あくび指南」
漫謡 東京ボーイズ
落語 笑福亭鶴光「甚五郎の首」(かな?)
甚五郎物だが初めて聞いた。甚五郎が小塚原の死人を参考に本物そっくりの生首を彫って上野広小路の見世物に出すという筋。
落語 桂鷹治「寿限無」
当代文治門下の二ツ目。和尚さんに書いてもらった名付け案をそのまま読んでいるはずなのに、寿限無を2回言うのは私も怪しく思っていた。
紙切り 林家今丸
「夕涼み」、以下客席から募って「麒麟が来る」「川開き」「ビアホール」の四題。
落語 笑福亭福笑
私、福笑さんの高座は初めてだと思う。長年噂には聞いておりました。六代目笑福亭松鶴門下で、入門順に仁鶴、鶴光、福笑…と続く。さらに分かりやすく言うと鶴瓶さんの兄弟子。末廣亭で六代目の高弟を二人見られるんだから有難い。落語は架空の安倍産業株式会社を舞台にした新作。というか、新作落語の形を借りて安倍首相周辺の人々をこれでもかといじり倒す。
落語 瀧川鯉昇「馬のす」
この噺も初めて聞いた。
曲芸 ボンボンブラザース
主任 桂文治「源平盛衰記」

この妙なご時世、寄席の中くらいは馬鹿馬鹿しい笑いに興じたい。それには今日みたいな芸協の芝居がいいのかも。

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