国立劇場の11月歌舞伎公演の第二部が昨日から休演になってしまった。第二部は土曜日に見たばかりなので驚く。罹患者の快癒、関係者の無事を願うばかりだが、得体の知れない薄ら寒さは感じる。

午前中の早いうちに外出しようと思っていたが、だらだらしているうちに気が変わって、洗濯機を回したりガソリンスタンドに灯油を買いに行ったりする。地蔵坂通りの「松むら」で「お揚げちらし」というのを買って来て食べた。

再び外出して、北條工務店となりで、オル太「超衆芸術スタンドプレー 夜明けから夜明けまで」を見る。過去の文芸作品や映画において荷風や小津たちがこの地域に投影した視線を彼ら自身が追体験しながら、この地域で実際に聞き取った物語を重ね合わせて、芝居仕立ての映像インスタレーションとして見せているようだ。

どこかで聞いたようなタイトルだと思ったら、1924年築地小劇場初演の『朝から夜中まで』を参照しているのか。土方与志が演出、村山知義が舞台装置を手掛けた演劇作品をここに持ってきた意図は正直よく分からなかったけど。

作品の内容とは直接関係ないけれど、一点、はっと感じたことがある。映像の中で、関東大震災前に浅草観音裏にあった洋弓屋や銘酒屋が震災で焼け出されて玉ノ井に移ったことを紹介していた。そのこと自体は私も聞いたことがあったが、改めて向島と浅草の近さが身体感覚として分かった気がした。というのは、私自身がコロナ以後毎日のように隅田川を越えてまさに観音裏あたり(今の言い方をすれば裏浅草や奥浅草だろうか?)まで散歩の足を伸ばすようになったから。「川向こう」という言葉も、それだけの物理的・心理的な距離の近さがあったということではないか。さらに言えば、よく言われる向島と本所の遠さは、この向島と浅草の近さを対置して考える必要があるのだろう。

曳舟から東武線で浅草、そして銀座線に乗り換えて稲荷町へ。

BE THE VOICEの和田純子さんのソロライブを聞きに。会場のROUTE BOOKSという場所は初めて。緑とアンティーク家具がいっぱいのセレクト本屋とカフェのお洒落空間。隣では陶芸体験をしている人たちもいた。

BE THE VOICEは、その昔コンシピオレコード(高橋幸宏氏と山本耀司氏が主宰していたレーベル)からデビューした頃から、折に触れて聞いているけど、ライブに行ったことはなかったんじゃないかな。コロナ禍の中、彼らのオンラインライブを聞いたこともあって、メンバーの二分の一のライブに行ってみようと思った次第。

J-WAVEの「TRAVELING WITHOUT MOVING」の番組中に流れているCMソングをBE THE VOICEで作ったのだとか。ここ数ヶ月番組を聞いてなかったから、知らなかった。以前、KEN NAKAHASHIの中橋さんがこの番組がお薦めというので、私も何度か聞いたことがあった。

このあたりは滅多に来ないから知らなかったけど、銀座線の踏切があるんだね。

上野から日比谷線で恵比寿へ。長椅子ではなく二人掛けの椅子が回転式になっている車両は初めて乗った。

小腹が空いたので「特性」いなり&そばというのを食べた。

東京都写真美術館に、見逃していた石元泰博展の最終日に。充実した展示で閉館前の1時間半があっという間に過ぎた。

日比谷線を引き返して入谷で下車。入谷という字面を見て、これにサンズイが付いたら入浴だと思う。早く入浴したい。金美館通りを歩いて千束へ。

仲之町通り沿いの甘味屋さんに立ち寄り、焼きそばにオールフリーで休憩。一度入りたいと思っていた店。

馴染みの銭湯まで来た。いよいよ入浴。

湯上がりは久し振りにブックカバーへ。珍しく先客は少なく、程無く私だけになった。生ビールから始めて、クリームチーズの海苔わさび和えと、金山寺味噌をつまみながら、生ハイボール三杯でいい気分になった。霞ヶ浦沿いの絶景銭湯の話を聞くなど。先客の差し入れのチョコレートを貰った。

昼間は暖かかったが夜になると冷えてきた。11,513歩。一万歩超えは七日連続。

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