前回は、つまるところ生アラーキーを見たということを言いたかったわけで、実は中身のない話だったわけだが、ついでにミーハー話をもうひとつ続ける。
といっても、墨田区以外の方にはよく分からない話です。
さくらケーブルテレビという、墨田区内を放送エリアにしているケーブルテレビ局がある。


そこが自社制作している「さくらチャンネル9」という、主に墨田区の広報番組などの地域情報を流しているチャンネルがあって、ケーブルテレビに加入していない世帯でも、マンションなどの集合住宅では、地上波のチャンネルと合わせて見ることができる。
要するに、各部屋のアンテナ線には最初からケーブルテレビの信号も来ていて、加入してチューナーを接続したら、すぐに見られるようになっているわけですな。ただ、地上波の帯域については、チューナーがなくても普通のテレビだけで見られると。で、このさくらチャンネルというのは9チャンネルだから、やっぱり地上波同様に見られるということです。
ま、このへんの話は、ケーブルテレビに加入したことのある方なら、ぼくがクドクド言わなくても、すでにご存知のことでしょう。
ぼくも、墨田区に越してきた最初のころはケーブルテレビに入っていたが、編成が変わって、それまで見ていたチャンネルを放送しなくなったので、仕方なくスカパーに乗り換えてしまった。もう何度か書いたが、スポーツアイでホークス戦の中継を見たかったのと、旅チャンネルで居酒屋紀行シリーズを見たかったのだ。
とはいえ、たまには地上波の番組も見たいから、部屋のアンテナ線もテレビに繋いでいる。
いきおい、チャンネルをガチャガチャ動かしていると(ふと思ったけど、この擬音は昔のダイヤル式のテレビの場合だねえ。今の若い子はどう言うのだろうか)、さくらチャンネルの番組も目に入る。
すると、墨田区からのお知らせや、地元のお店や企業、また歴史や文化を紹介する自社制作のローカル番組が、どうしても気になるんですね。
ぼくは、もちろん墨田区の生まれ育ちではないけれど、この部屋に住んで、もう5年近く。
行きがかり上、地元愛みたいなのは感じやすい性質で、新聞折り込みの墨田区報は毎号必ず目を通しているし、区主催の講演会やイベントなどをチェックして、時間が合えばなるべく覗くようにしている。
さて、そんなぼくが、さくらチャンネルでしばしば見ている番組が「すみだの歳時記」である。
これは、郷土史家で、墨田区文化財調査員の小島惟孝氏が、墨田区の歴史や文物について、自ら収集した資料をスタジオに持ち込んで解説するという番組なのである。
こういうと、いかにも教育テレビ的な、堅苦しい番組と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、決してそうではないということを、ここで強く断言したいのであります。
というのは、この小島先生のキャラというのが、ものすごくいいのですね。
この番組、CMなしのまるまる1時間、出演者は小島先生ただひとり。その間、先生は原稿を読むわけでもなく、ひたすら自分の言葉で喋りとおす。
きちっとした台本もなさそうだし、多分、タイムキープとかもしっかりやってないんでしょう。途中で話が横道にそれても、そのまま行っちゃう。おかげで、60分では準備していた資料が説明し切れなくて、話が尻切れ気味になることもしばしば。
また、その話の中に、「私は本当はコーヒーが好きなんですが・・・」みたいな先生の趣味嗜好だとか、昔ご実家が何をされていたとか、そんなプライベートな話がちょこちょこ顔を出す。
喋り口調も、江戸っ子だから、例えば「コーヒー」が「コーシー」になっちゃうしね。
年齢はおいくつだか知らないけれど、実にエネルギッシュで、元気のいい喋り。それでいて、どこかいたずらっ子みたいで、おっちょこちょいな感じね。そしてなんといっても、終始笑顔満面の表情。
こういうのを全部ひっくるめて、独特の「小島節」と言いたいくらい。
いやー、いいなあ。小島先生。
そんな折、近所の図書館に行ったら、カウンターに区主催の講演会のチラシが置いてあって、ふと手にとると、なんと講師が小島先生ではないですか。
小島先生の生トークが聞ける!これは何を差し置いても駆けつけなければ。
というところで、また前置きが長くなってしまった。ここからが本題ですが、それはまた、明日のこころだー。
(まだ小沢昭一風味が抜けない)
さくらケーブルテレビ さくらチャンネル9
http://www.sakura-catv.ne.jp/ch9/

“小島先生講演会” への1件の返信

コメントを残す