なぜか米原

昨日は揺れたね(17日の夜に書いている)。
わが家では、ミシミシ、ギシギシ、という小刻みな揺れがしばらく続いたように思う。
一方、東京にいた、ある人の言うには、ぐらーり、ぐらり、という感じの、ゆっくりとした揺れだったとか。震源からの距離のせいか、あるいは家の構造のせいなのか、ところ変われば揺れ方も違うのだろうか。
が、そのとき外に出ていた家人は、地震があったことも知らなかった。まあ、うちのほうではその程度の揺れなのだ。
今年は3月に能登半島の地震があって、今度は新潟ということだが、間の富山県が抜けている。いつかドカンと来るんじゃないか。


最初、上越新幹線は全線ストップで、しばらくしてから越後湯沢と東京間が運転再開になった。越後湯沢より先が動いているんだったら、なんとか東京に帰れるかな、とも思ったが、テレビではJR線の情報ばかり伝えて、肝腎のほくほく線の運転状況を言ってくれない。後からよく考えれば、そもそも直江津までの北陸本線が動いていないのだから、仮にほくほく線が動いていたって仕様がないのだが、そのときは、そこまで頭が働いていない。
午後になって、とりあえず富山駅まで出てみると、その時点で夕方6時頃までのはくたかは運転休止、東京方面に向かう客には、米原周りで東海道新幹線の利用を勧めている。
もし6時以降にはくたかが動き出す見込みがあるなら、それまで待つ手もあるのかな、とも一瞬思ったが、今日中に東京に帰りたいし、やはり確実な手で行くことにしよう。
ちょうど、いい時間のしらさぎがあったので、それに乗った。指定席はすでに満席だったが、どうせ富山は始発駅なので、しばらく並んで、自由席に座った。
富山を出たときは自由席にもまだ空きがあったが、それも高岡あたりで一杯になった。普段のしらさぎでは、どうなのだろう。
高岡駅で隣に座った人を、ちら、と見ると、名古屋との往復きっぷを手にしている。
ぼくはこういうことでもないと、しらさぎという特急には、まあ乗らないだろうと思うのだが、こういう路線の電車があるということは、富山と名古屋の間の人の行き来というのも、案外あるのだろうか。
この北陸線も、金沢までなら時々行くが、それより先は、前にいつ来たか、にわかには思い出せない。
福井あたりの景色を見ていると、車窓に映る山並みが線路から近い。そういうのは富山平野とは違うところだと思う。高さはそれほどではないが、山々を包み込む新緑が台風の名残の雨を含んで美しい。頂に薄い雲の切れっぱしが引っかかったまま、視界を左に流れていく。
もうすぐ米原駅というところで、電車が減速し出して、あっという間に停止した。慌てて荷物を取って席を立つが、通路の乗客は誰も動かない。なんだ?
アナウンスがあって、緊急信号のため停車したという。人身事故があったらしい。到着寸前なのに、なかなか上手くいかないものだ。
と思っていたら、もう一度車内放送で、人身事故ではなく、関西地方に地震が発生して、そのための緊急信号だという(この地震のことか)。なんだかせわしないことだ。今日は日本列島はどうなっているのかね。
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駅の手前で10分ほど停車していただろうか、ようやくそろりと動き出して、米原に着いた。
中途半端な場所で足踏みしていたせいで、定刻だったら乗り継ぎができたはずのひかりは、当然のようにとっくに出てしまっている。まあいいでしょう。どうせ指定は取ってないし。
ひかりもこだまも、かなり先の電車まで、指定席は満席のようだ。しらさぎを米原で降りた乗客のうち、かなりの人は次のこだまに乗ったらしい。ぼくはこだまで東京まで行く気がせず、その次のひかりを待つことにする。
しらさぎの車内はぼくには冷房が効きすぎで、すっかり体が冷えてしまった。ホームでかけそばでも食おうと思って見たら、そうか、ここでは立ちそばじゃなくて、立ちうどんなんだな。関西に来たという気がする。きつねうどんは、案外汁がからい。若干東京に近いせいか。

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