
落語協会特選会「錦平の会 in 池袋」
開口一番 柳家小んぶ「初天神」
落語 林家ぼたん「締め込み」
落語 林家錦平「百川」
仲入り
ギター漫談 林家ペタ子
落語 林家錦平「死神」
池袋演芸場は7~8割位の入りかな?
生憎の雨、そして会場が池袋演芸場という悪条件(?)が重なったにしても、半年に一度の錦平さんの会が一杯にならないのは、ファンとすれば、やはり寂しい。
ファンか。そうだね。錦平ファンを自称する多少の資格はあるんじゃないかと思う。
開口一番、柳家小んぶさん。錦平さんの会だから、前座さんも林家の一門の人かなと思って調べたら、さん喬さんのお弟子さんとか。
照明の加減もあるのかも知れないけど、どこか強面な感じ。だから、「初天神」の若い父親のキャラクターは合う。といって、それを自覚的にやっている感じでもなさそう。
飴玉はお腹の中じゃなくて、水たまりに落っことしていた。
ぼたんさんは「ようこそいらっしゃいませ~」と愛想を振りまきながら登場。そのつかみでこちらの気持ちもぐっと引き寄せられる。
女性の噺家さんもいろいろいるけれど、ぼくはこの人、いいと思う。「締め込み」という演目も合っているのだろう。若いおかみさんのキャラが立って、帰ってきた夫に、お湯屋とお酒とどっちを先にするか尋ねるくだりでは、聞いてるこちらの胸がときめきました。
噺の後で軽く寄席踊り(深川)を見せてくれるのもいい。
まくらで朝ドラの「ちりとてちん」に触れるのは、さすがにもうよしてもいいんじゃないか。
錦平さんの「百川」は、実は先月、黒門亭でも聞いた。多分、この噺を聞くのはその時が初めてだったんじゃないかと思う。
黒門亭の時は、噺の中に出てくる「四神剣」という言葉になじみがなくて、いまいち噺の流れに入っていけないうちに時間が経っていったけれど、今回は二度目だったせいか、噺のばかばかしさを素直に楽しむことができた。また、錦平さんも、心なしか前よりも丁寧に「四神剣」の説明をしてくれたようにも思う。
あと、この噺には百兵衛さんという田舎者が登場するのだけど、主人との会話では、江戸から遠い地の出身ということをにおわすだけで、それがどこかというのは明示しないまま、うまく言葉をつないでいくのだね。なるほど、それが自然に聞こえるように話すのも演者の技術なのだろうし、また、この演目に限らず、落語の中に埋め込まれた心遣いでもあるのだろう。
仲入り後。林家ペタ子さんという人も、ぼくは初めてじゃないかなあ。
実に、先代三平の懐の深さというか、幅の広さに感じ入るのです。
そして再び、錦平さん。「死神」は場内の照明を使った演出。
今みたいに電気の照明がない時代に、もし実際にロウソクの明かりを使ってこういう演出をしていたら、最後の瞬間は、気持ちを本当にどこかに持っていかれるんじゃないか。
ところで、この「死神」という演目について、手持ちの本やウェブで調べてみると、今回の錦平さんのように幇間が師匠をしくじったところから始める型はあまり見当たらない。
錦平さんは、縁起のよくないことを言うのが得意な幇間が客の気を悪くするくだりを、かなりふくらませて喋っていて、ずいぶんとヘンな幇間もいるもんだと思いながら聞いていた。
幇間が登場人物ということでは、「誉の幇間」という「死神」の別バージョンもあるようだが、こちらのほうはハッピーエンドで終わることになっているようで、今回の錦平さんの演じたのとは違った。
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『落語協会特選会「錦平の会 in 池袋」』
会場: 池袋演芸場
スケジュール: 2009年06月28日 18:00 ~ 20:30
住所: 〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-23-1
電話: 03-3971-4545