連休の行き帰りの新幹線の中で、プロ野球再編に関する雑誌記事を読みあさった。
一番関心があるのは、いうまでもなくホークスの今後についてだが、日経ビジネス9月20日号の特集記事を読むと、ホークス球団の経営状態やコロニーとの関係については、ここで書かれていることに尽きるのではないか。
報知がオーナー会議の直前を狙ってコロニーとダイエー側の契約について大きく取り上げていたが、まあ興行権の問題が野球協約上どうなのかはともかく、今回の日経ビジネスの記事の内容が妥当だとすると、この契約自体が特に不当とは思わない。
もっとも、それはダイエーが今後も球団を継続保有するという前提に立つと不当ではないということで、その前提条件が気に入らない人たちからすれば、著しく不当な契約ということになるのかも知れないが。
ダイエーの高木社長は、もともと球団の保有にはさほどこだわりがなかったんじゃないかと思うんだけど、ここにきてホークスの継続保有を強調するのは、やはりコロニーとの契約の存在がポイントなのだろう。この内容なら、ダイエー本体があくまで自主経営を守ると言い続ける以上、球団を継続保有するということも言い続けるしかない。あるいは高木社長も優勝祝賀会などに顔を出すうちに、球団に情が移ってきたのか?いやいや、そんな甘いもんじゃないでしょう。
その他、ナンバーの野球特集や週刊ベースボール、少し前の号だけど、週刊文春の「ナベツネが中川経産相を恫喝」なんて記事を読むうちに、それぞれ情報の確度には差があるとしても、だいたい今回の再編問題の仕掛けが飲み込めてきた。
ナベツネ、堤、宮内、山口(すべて敬称を略す)、こういった人たちは何よりも自分の会社の利益のために行動しているのであって、ある意味とてもわかりやすい。
が、野球ビジネスの方程式は、本業の方程式よりもずっと複雑なようだ。彼らにはそのあたりの認識や求められる慎重さが決定的に欠けていた。