この話題に触れぬわけにはいくまい。
プレーオフは、残念な結果だった。
それぞれの試合の内容についてぼくが論評する任でもないので、今回のプレーオフの周辺で感じたことをいくつか記す。
日曜日の夜、CSフジテレビ739のプロ野球ニュースを見ていたら、番組冒頭で司会の佐々木信也氏が、プレーオフ制度は筋が通らないので反対だ、というようなことを言っていた。
プレーオフ制度の導入が取りざたされ始めていた頃は、反対意見を唱える人も結構いた。豊田泰光氏は、週刊ベースボールの自分の連載コラムのページの柱に、プレーオフ制度反対のコメントをしつこく入れ続けていた。が、それもいつの間にか消えてしまった。
今季終盤のプレーオフ出場権をかけた三位争い、そして第一ステージの攻防を経て、マスコミの論調はプレーオフ制度導入成功ということにほぼ収斂していたように思う。
その中で、しかも第二ステージも大詰めというところで、あえてプレーオフ反対を唱える佐々木信也氏を見て、ちょっと意外な感じがした。
プレーオフ制度導入が成功だったと言う人は、結果的に試合が盛り上がったから、あるいは観客動員が伸びたから、成功したという。それでは、もし今季のプレーオフが盛り上がりに欠け、観客動員も大したことがなかったとしたら、どうか。
結果がどうあろうと、まさに筋を通すべきところは通すという佐々木信也氏の姿勢は、言論人としては評価すべきだと思う。
ぼく自身のことを言えば、結果として、今季はプレーオフ制度は導入すべきではなかった。
そりゃそうですよ。プレーオフでホークスが負けちゃったんだから。
もしホークスが勝ってれば、プレーオフ制度にしようがしまいが、別にどっちでもよかったんじゃない、ということになっていただろう。
逆に、もしホークスがレギュラーシーズンの2位や3位からプレーオフを勝ち上がって優勝したとすれば、プレーオフ制度万々歳、導入大成功、という人になっていたと思う。
まあそんなもんでしょう。ご都合主義なもんです。別にぼくは、何かの筋を通そうとか、倫理的道徳的に高潔な人になろうとかと思ってホークスを応援しているわけではない。
試合の盛り上がりという点では、ファイターズなんかは、今季から北海道に移転していきなり最後まで優勝の可能性が残ってたんだから、北海道のファンはいい目を見たと思う。
観客動員数でいうと、ホークスについては、レギュラーシーズンの福岡ドームの主催試合だって、そこそこお客さんが入っているんだから、プレーオフだろうが、それほど関係なかったんじゃないの。
いい目を見たのはライオンズでしょう。西武・日本ハム戦なんて、普段はそんなにお客さんが入るとは思えないけど、プレーオフの第一ステージは盛況だった。
第一ステージの自分のところの主催試合でお客さんをたくさん入れて、それで第二ステージで優勝を掻っ攫うんだから、おいしいとこどりだね、西武は。
そういうところが、どうも気に入らないんですが。