先週一週間、この場を使って小沢昭一のあれこれについて考えてきたわけだが、そんな話をしていたら、てゆうか、そもそも小沢昭一って誰?という人がいた。
まあ確かにね。知らないですよね。小沢昭一。
ぼくだって、ついこの間までは例の「小沢昭一的こころ」の小沢昭一しか知らなかったわけで、それ以外の知識は、基本的にここ2、3ヶ月の後付けですから。
例えば、俳優・小沢昭一というのを、どこまで知っているのか。
多分ね、ぼくが小沢さんが映画に出てるのを見たのって、恥ずかしながら「あひるのうたがきこえてくるよ」の郵便局員役だけですから。多分。
この映画は、椎名誠監督作品なんですが、高橋幸宏氏が音楽やっててね。高野寛さんも参加してたりしてて、ま、そっちのほうから入った次第なんです。
だいたい私、映画自体、あんまり見ない人なんですよねえ。
小沢さんのフィルモグラフィーを見ると、一番最近の出演作は「かあちゃん」。
うーん。そんな映画やってたかなあ。
「カンゾー先生」見てないなあ。「うなぎ」あー、これも見てない。
というわけで、もう全滅に近い状態ですね。お恥ずかしい。
ちょっと反省しました。
ていうか、ここ10年、20年程は、小沢さん、そんなには映画に出てないですよね。
ところが、1950年代後半から70年代初めくらいまでの出演本数の多さときたら、一体なんなんだ。毎年のように、1年間に10本近い映画に出ている。
おそらく、今50代、60代以上の人たちには、この頃の小沢さんのイメージが、強く焼きついているんだろうと思う。
では、ぼくらのような30代前半、あるいはそれより若い人たちには?
小沢さん、滅多にテレビに出ないしねえ。
マスメディアへの露出って、それこそ、「小沢昭一的こころ」くらいかなあ。
開始から30年以上続いている、この名物ラジオ番組は、すでに小沢さんのライフワークになっているのだろうけど、この番組での小沢さんは、あくまでほんの一面にすぎない。
そもそも、映画俳優・小沢昭一のほかに、舞台俳優・小沢昭一だっている。
芸能研究家・小沢昭一もいれば、歌手・作詞作曲家・小沢昭一もいるのだ。
エッセイスト・小沢昭一もいる。俳人・小沢昭一でもある。
ということが、ここ数ヶ月の小沢昭一探索で、おぼろげながら分かってきた次第。
なんて広くて深い海なんだろう、と思うと、身震いがする。
競馬ファン・小沢昭一?
こちらは、どうなんだろう。どうやら、ファンっていうのとは、いささか違うみたい。
小沢昭一(日本映画データベース)
http://www.jmdb.ne.jp/person/p0176680.htm