昨日の話の続き。
鴻池朋子、イケムラレイコの両氏の作品は、先日のMOTアニュアルでも見た。
「慰めの儀式」の最終上映を見終わったところで9時半近かったし、そろそろお疲れ気味になってきていたので、このへんからは流し気味になってしまう。
とはいえ、イケムラレイコの作品には、どうしても引き寄せされる。だんだん客が出口へ出口へと急いていく流れに、ささやかに抗うように作品を見ていた。あと、展示室の壁を一周するテキストをぐるーっと歩きながら読んだ。あれも作者によるテキストなのだろうか。
少女をモチーフとした作品もいいが、今回は、特にモチーフは不明瞭な、日の出とも日没とも、あるいは白夜ともとれるような、キャンバスに幾重の横線が引かれた作品の前で、ぼんやりと立ち尽くしていた。物語がどうのこうの、というのはよくわからないが、ただ単にぼく自身がこういうのが好きとしか言いようがない。
このへんで時間切れ。
あとは若干のミーハー話を。
秘すれば花展を見ていたら、背後から「これは奈良美智ね」というような、訳知りそうな女性の声が聞こえてきたので、ちら、と見ると、ストーリーテラーズ展のキュレーターの荒木夏実氏だった。友人と思しき数名の女性に作品を説明しているようだ。
で、それ以降、ストーリーテラーズ展の途中くらいまで、キュレーター自らの解説をこっそり伺うことができた。いや、付け回していたわけではなくて、時々聞こえる声に耳をすましたという程度ですけどね。
もちろん、荒木氏と面識があるわけでもなんでもないけれど、少し前に、たまたま読売新聞のサイトで荒木氏の記事が掲載されているのを見たのが印象に残っていたから。
さらに遡れば、あれは何年前になるんだろう。三鷹市芸術文化センターで、サイモン・パタソンの展示があったとき、のこのこワークショップに出かけて行って、ロンドンの地下鉄の地図を使って何かしたような記憶があるなあ。
この展覧会のキュレーターも荒木夏実氏で、確かワークショップ当日も司会等をされていたと思う。そんなことを思い出した。
(googleで検索してみると、三鷹でのサイモン・パタソン展は1998年かー。結構な前だな)
ストーリーテラーズ展(森美術館)
http://www.mori.art.museum/contents/storytellers/index.html
美術展を総合プロデュース(ヨミウリ・オンライン)
http://job.yomiuri.co.jp/interview/jo_in_05052501.cfm