北品川から

原美術館のヘンリー・ダーガー展。
思いのほか、お客が入っているのにまず驚いた。
それも若い女性が多い。
確かに、一見すると、女の子が好きそうな絵だとは思うのだけど。
ダーガー本人は、生涯生身の女性と交わったことはないとされている。
ま、いわゆる非モテですわな。
それが、作品を持ってきた途端、こんなにモテていることに戸惑う。
もしこの場に作家本人がいたら、彼女たちはかなり引くだろうなと思うと、軽く女性不信がきざす。

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吾妻橋から

またまたAAF学校。今回のテーマは「アートプロジェクトを検証する・初級編」。
最初に感想を書いてしまうと、全体に雲をつかむような話が多くて、正直なところ、検証以前、評価以前だな、と思った。
あるいは、身内の検証ごっこ、評価ごっこまで含めて、それをひとつの「アートプロジェクト」だと言おうとしているのか。それならそうで、まだ分かる。
いきなり不遜な物言いをしてしまったけれど、それくらい、話を聞いていてフラストレーションがたまる。
つまり、いったい「何を」「何のために」「どのように」検証するのか。

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上野から

雨に物思う

ちょっと時間があったので上野の西洋美術館に行って、最終日にもう一度「イタリア・ルネサンスの版画」展を見てきた。
この前見たときは、今回の出展作ではないはずのデューラーの作品に目を奪われてしまって、覚え書きも脇道にそれてばかりだったけど、改めて見ると、ひょっとしてデューラーは例外的な存在なのかも知れないと思った。ということは、そのことばかり強調するのはあまり適切でないような気がしてきた。

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六本木から

大道芸も笑う

森美術館に行ってきた。
今やっている「日本美術が笑う」、それから「笑い展」、1月末に会期が始まって、もう丸3ヶ月も経つというのに、ようやくノコノコと出かける体たらくだ。
森美術館の企画展は会期も長いし、それに毎晩遅くまで開館しているから、いつでも行けるやと思って油断しているうちに、会期末になってしまう。困ったものです。

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上野から

上野の西洋美術館に「イタリア・ルネサンスの版画」展を見に行ってきた。
・・・ま、タダ券をいただいたからなんですが。
ルネサンス美術とか、全然知らないですから。大体、タダ券でもないと、西洋美術館なんて行かないですし。
と、まずは予防線を張っておく。
それにしても、秋葉原の駅で乗り換える段になって、あ、少しくらい予習しておけばよかった、と気づくのは何故なんだろう。
ま、結果的には、予習してもどうにかなるもんではなかったですね。手持ちの西洋美術史の本をぱらぱらめくっても、イタリア・ルネサンスの版画なんてほとんど出ていないよ。

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吾妻橋から

今日もAAF学校に行ってみる。だんだん意地になってきたな。
少々遅刻。すでにプレゼンが始まっていた。
今回は登戸周辺でのアート・プロジェクトの報告。
プレゼンの冒頭を聞き逃しているので、肝腎な部分が理解できていないかもしれない。
と、留保しつつ、ぼんやりとプレゼンを見ながら思っていたことを、とりとめなく書き留めておく。

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六本木から

コンビニの棚に置いてある品物を黙って持ち帰ると(万引き)、それは犯罪ですな。
では、自宅から持ってきた品物を黙って同じ品物の棚に置いていくと(いわば万押し。この言葉は誰かが使っているのを見たことがある)、それは犯罪になるのか。
最近は食品への異物混入がよく騒がれているから、そっちのほうを疑われることはあるかも知れないけど。
では、コンビニの棚に置いてある品物を、一度レジで清算を済ませてから、黙って元の棚に置いていくと、それは犯罪になるのか。その店で買ったものだからいいじゃないか、という話になるのか。
写真は21_21 DESIGN SIGHTでカタログへのサインに応じる安藤忠雄氏の後姿(写真と本文とは関係ありません)。

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吾妻橋から

今回のAAF学校は水上アートバスの話。
2002年の第1回から順を追って、水上バスの中でのダンス・パフォーマンスのビデオを上映。いくつかのビデオは前にも見たな。多分、去年のAAF学校でだったと思うけど。
ぼく自身は、ナマで見たのは去年のほうほう堂のパフォーマンスだけ。このときのことは前にも書いた。
改めて通しで見ると、いろんなダンサーが、あれこれと手を変え品を変え、船内のパフォーマンスに臨んでいる。小道具を使う人、使わない人。一人で踊る人、二人で踊る人。衣装に凝る人、凝らない人。客と絡む人、絡まない人。

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関内から

横浜のZAIMで「ZAIM de FESTA」というのをやっているというので見に行った。
ZAIMの中って、こうなってるんだ。これまで何度か来たことがあるはずなのだけど、建物の中をこれだけ見て回ったことはなかった。いや、こんなふうに各フロアに実際に入居者が埋まってからは、ここに来たのは初めてかも知れない。
そういえば、BankART1929の向かい側にあった北仲BRICK/北仲WHITEの中も、こんな感じだったか。あのときも、建物を特別に一般公開しているイベントを見に行ったんだ。

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