近所の深夜営業している古本屋にふらっと寄った。
柳家小三治師の「もひとつ ま・く・ら」を買ったら、解説を小沢さんが書いていた。
というか、正確にいうと話が逆で、本を手に取ってパラパラと見ていたら、小沢さんが解説を書いていたので、それをレジに持って行ったのだ。こんな書き方をすると、小三治師匠に失礼かな・・・。
「小さんにも事務員さんにもなる名前」というのは小沢さんの句だそうだ。
これはどういう意味かというと、先代の小三治は、襲名して5代目の小さんになった。要するに、ちょっと前まで存命だった、味噌汁だったり、墓石だったりする、あの柳家小さんですよ。
ところが、その前の代の小三治は、噺家を廃業して、落語協会の事務員になったという。
だから、小三治という名前だからといって、必ずしも小さんを継ぐわけではない、ということだそうなのだけど。


小三治さんがこの話題をまくらに振ったのって、1991年だっていうんだよねえ。小三治師匠が小さんを継ぐ、継がないという話は、小さん師匠が亡くなるずっと前から、さんざんっぱら言われているわけだ。おそらく、小三治さんが小三治の名前を襲名したときから。いやいや、大変なことだ。
そういえば、この間、上野の鈴本の5月下席に行ったら、今度6代目の小さんを襲名する、柳家三語楼師匠が出ていた。
ああ、このときの話も覚え書きをしておこうと思って、ぼんやりしているうちに、もう6月も1週間経っちゃったよ。まだカレンダーもめくってないのに。
ま、これをしおに、思い出しながら、おいおい書いていきますか。

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