参議院選挙直前トークイベント「政権交代は起きるか」というのを聞いてきた。
スピーカーは、外交ジャーナリストの手嶋龍一氏、そして、イベントの主催者である雑誌「FACTA」編集長の阿部重夫氏。
選挙がらみの話は、あんまり具体的に書くと差し障りがあるのだろうからよすが、印象的だったことのみ、簡潔に覚え書きをしておく。


政権の要となるべきいくつかのポストが、配置ミスで適切に機能していない。
ノンキャリアの役人の金属疲労。ことは社会保険庁だけの問題ではない。他の官庁、地方行政、あるいは企業でも。縁の下の力持ちとして日本の社会を支えてきた人たちのずさんさ。
企業は金融危機時の緊急避難的措置(ベースアップの廃止、非正規雇用の増加)を解除していない。
政治と官僚の関係。表面上は政治上位になったが、実際は政治は何も決めていない。外交も経済も。権力に巨大な空白が生まれている状況。
アメリカには二つの政府がある。在野の組織に人材が集まり、官僚に頼らずとも政策立案ができる。日本では税制上、非営利の組織に資金が集まらず、人も集まらない。なるほど。そう考えると、今進んでいる公益法人改革は、案外大きな意味を持ってくるのかもしれない。
あとは・・・外交のリアリズム。聞いていて、やっぱり日本は敗戦国なんだな、と思った。枠組みの前提がそうなっている。その根幹に触れる発言は、きわめて慎重でなければならない。
今回のイベントは、ある意味タイトルにそぐわず、政権交代が起きる起きない、という射程の短い話は、話題に出ることは出たけれど、あまり印象に残らなかった。
あと、これは司会者から出た話で、みんながブログを始めるようになって、毎日書くネタがないから、手っ取り早い政治の話を書くようになって、政治に対する関心が増している、とか。まあ、そうなのかな。
というわけで、このブログでも珍しく政治がらみの話を書いてみた。
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参議院選挙直前トークイベント「政権交代は起きるか」
会場: OTEMACHI CAFE (大手町カフェ)
スケジュール: 2007年07月23日 19:00~
住所: 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル1F

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