ロータスとピエーレ

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シティボーイズミックス「オペレッタ ロータスとピエーレ」を見てきた。
出演は例の3人に中村有志、そしてピエール瀧。
今回の目玉は、やっぱりピエール瀧氏の出演でしょう。
ぼくは、もう何年も電気グルーヴを見聞きしていないので、今ピエール瀧という人が世間的にどういう位置づけなのか知らない(卓球さんのことはもっと知らない)。
が、昔の瀧さんのイメージから、野放図な暴れっぷりを見せるのかと思っていたら、案外おとなしいものだった(あるいはこういうイメージの押し付けはご本人には迷惑なのかも知れないが)。


初舞台ということで瀧さんも遠慮していたのかも知れないが、それにしてもあの中に入ると礼儀正しい好青年に見えてしまうのはどういうことよ。
瀧さんも、「ゆきゆきて、神軍」のモノマネとか、前衛音楽の場面での犬に咬まれる声などでは、その片鱗を見せていたように思うが。
全体に瀧さんをフィーチャーしようというある種の教育的配慮?が感じられて、それだけ3人や有志さんの瀧さんに対する期待が高いのだろうと思う。
それゆえに、最後の大団円のシーンでも瀧さんをああいうふうに使ったのだろうが、個人的にはやや疑問。遠慮が先に立つせいか、瀧さんに照れが入っている気がする。まだ、使われている、という感じがする。

一方、シティボーイズの3人、そして有志さんのレベルの高さとそれぞれのキャラの立ちっぷりは際立っている。
冒頭のオペレッタの場面は、そうかこういうやり方もあるのかと、ちょっと感心した。が、あのやり方での持続力は、確かにあのへんまでなんでしょう。
サラリーマンのコントで、斉木さんがトチってやり直していた。やり直したところで、鼻息がうるさいというネタが入らなかったから、どこが斉木さんのトチリだったのか、にわかに分からなかった(今でもよく分かっていない)。あえてそのネタを抜いてトチリの箇所をカムフラージュしようとしたということですか?斉木さん。
しかし、舞台の上であそこまで堂々とやり直すのも見たことがない。それを敢然と決断するきたろうさんもすごい。昔、矢野顕子さんがライブでピアノの演奏を間違えて、「もとい」と言って曲の最初からやり直したことがあるそうだが、それに匹敵するものだと思う。
会社の元上司?の家に見合い話を聞きに来た瀧さん。このコントは出色だった。特に大竹さん。役へのはまり具合がすばらしい。体から何か出ているかのようだ。ものすごい勢いで出たり入ったり、というセンテンスを現実にするとああなるのかと思う場面もある。
家のある場所はどこか湘南の辺りを想定しているのだろう。何か元ネタがありそうだ(小津映画?)。家族のキャスティングが意表を突くというのは、ソフトバンクの携帯のCMを彷彿するところもある。
ともあれ、ひとつひとつのコントについて感想を書いていくと切りがないので、今回もWOWOWで放送されるのだろうし、いずれDVDも出るのだろうから、詳しくはそちらを見てください。
しかし瀧さん太ったなー。まっすぐ前を向いているとそう分からないのだが、ちょっと横を向くと分かる。全体に肉がついたのではなく、下腹だけポコっと出ている。昔スポーツをやってた人が大人になってやらなくなるとああなるというパターンなのか。
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シティボーイズミックス PRESENTS オペレッタ「ロータスとピエーレ」
出演:大竹まこと、きたろう、斉木しげる(シティボーイズ)・中村有志・ピエール瀧
演出:細川徹
作:細川徹・シティボーイズ・中村有志
会場: 天王洲 銀河劇場
スケジュール: 2008年04月23日 ~ 2008年05月05日
住所: 〒140-0002 東京都品川区東品川2-3-16 シーフォートスクエア内2階
電話: 03-5769-0030

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