墨田区にお住まいの皆さんは、小島惟孝先生のことはご存知ですよね。
あれ、ご存じない?
J:COMすみだ(さくらケーブルテレビ)で放送中の番組「すみだの歳時記」に出演している郷土史家の先生です。
小島先生の名前に聞き覚えがなくても、その表情を一目見たら、「あ、このおじさんテレビで見たことある!」と思い出す人も多いんじゃないかな。
普段J:COMチャンネルを見ないという人でも、ザッピングしているうちに少しはテレビに映ることがあるでしょう。そのときに、もしこの番組を放送していたら、絶対リモコンを動かす手を止めてしまうと思う。それくらい、表情も、雰囲気も、しゃべり方も、強烈なインパクトのある方です。


その小島先生のことが、実は、ずっと気にかかっていた。
「すみだの歳時記」は、墨田区内の歴史や地理、文化や風俗などについて、小島先生が1時間にわたって、ひたすらしゃべり続けるという番組なのですが、去年までは、だいたいひと月に一回は番組の内容が更新されていたと思う。
ところが、今年に入ってからは、1月に初回放送された「隅田川七福神」の回がリピート放送されるままなのです。
これは一体どうしたことか。もしや、小島先生の身に何か良からぬ事態でも起こったのでは?
そんな失礼な想像を自分で打ち消しながら、今回こそ更新されるのではないかと、毎週の放送をチェックしているうちに、あっという間に10月になってしまったのです。
そんなある日、墨田区報の催事欄を見ていると、毎月一回開催されている「すみだ文化講座」の10月の講師が、なんと小島惟孝先生ではないですか!
まずは、先生のお姿をこの目で直に確認したく、会場のすみだ緑図書館に急いだ。
すると、図書館脇のガード下に停めた車の中から、小島先生が出てくるのにいきなり遭遇!
小島先生お元気だった!
さて、今回の「すみだ文化講座」のテーマは、「すみだの水辺」。
前半は墨田区江東橋在住の船大工、藤原一善さんのお話に、小島先生や会場からの質問を交える形で進行。休憩を入れて、後半はいつもながらの小島先生の独壇場。
以前と変わらぬ先生のご様子に、ひと安心しながらお話を聞いていると、いきなりの衝撃発言!
70歳を過ぎてから固有名詞が出にくくなったという小島先生、収録中に言葉に詰まったのを引き時だと思って、番組を退かせてもらったのだとか!
ということは、現在放送中の「隅田川七福神」の回が、小島先生の最後の収録になるのか?
しかし、それはそれとして、延々とお正月ネタの「隅田川七福神」を放送しつづけるJ:COMすみだもどうよ!
小島先生もこれには違和感を覚えているそうなのだが、出演料をもらったのであまり強く言えないのだとか。なんというあけすけな発言!
小島先生! 収録中に言葉に詰まったり用意したはずの資料がどこかに行っちゃったりするのも先生の愛嬌です! ぼくらは全然気にしません!
どうしてもお気になさるなら、J:COMすみだに言って、番組の収録を、撮って出し形式じゃなくて、ちゃんと編集してから放送するようにしてもらったらどうですか。いや、それでは先生の魅力の大事なところまで切り刻まれてしまうか。
やっぱり先生はこのままの先生でいいです。
「すみだの歳時記」の収録再開を心から期待します!
(しかしこの一文、やたら「!」が多くなってしまった)
* * *
すみだ文化講座112「すみだの水辺」
講師:小島惟孝氏(墨田区文化財調査員)
会場: 緑図書館 3階学習室
スケジュール: 2008年10月19日 14:00~16:00
住所: 〒130-0021 墨田区緑二丁目24番5号
電話: 03-3631-4621

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