だから、これから痩せたい、痩せよう、という人は、まずはスポーツクラブなどで自分の基礎代謝量を測って、その数字を意識するといいと思う。
極端な話、常に摂取カロリー量が基礎代謝量以内に収まっていれば、どんなに運動不足の人でも、必ず体重は減っていくのだから。
むろん、前に書いたように、基礎代謝量は生きていくうえでの最小限のカロリー消費量だから、普通に生活するだけでも、実際はそれ以上のカロリーが必要になる。例えば、デスクワークの男性の一日の所要量が2000とか2500キロカロリーとかといった数字も目にする。
が、現在標準体重だという人ならともかく、これから痩せようという人が、そっちのほうの数字ばかり目安にするのはどうかなと思う。
というのも、毎日必ず同じカロリーの飲食をしているのならともかく、時にはお付き合いなどで飲みすぎ、食べすぎのこともあるでしょう。
だから、ダイエットをするなら、普段は摂取カロリーをある程度低めに心がけて、たまにはハメを外すときもある、というくらいにしておかないと、体重を減らすのは難しい。
改めて思うのは、現代の普通の都市生活では、太らないようにするだけでも大変で、そこからさらに痩せようと思うと、二倍、三倍の努力が必要だということだ。
仕事内容がデスクワーク中心で、日常的に体を動かす機会のない人が、おいしいものを好きなだけ飲んだり食べたりしていては、太らないわけがない。せめて、食べ物に気をつけるか、運動を心がけるかのどちらか一方でもしないと、今の体重を維持することもおぼつかない。
食事について、実際にぼくが心がけていたのは、こういうことだ。
まず、なるべく油物を口にしないようにする。揚げ物は食べない。炒め物も控える。サラダにマヨネーズはかけない。油ギトギトラーメンは食べない。
次に、肉を控える。なるべく肉よりも魚にする。肉を食べるときは、牛よりも豚、豚よりも鶏を食べる。鶏を食べる時はできるだけ皮を取る。
これで、大体、守れている。人付き合いの席で出されたようなときは仕方がないが、それでもカツやフライの類は、この1年間、月に一度食べたかどうか、という程度だと思う。
炭水化物については、それほど意識しなかったけれど、前より食べる量は少なくなっているかもしれない。
アメリカでは炭水化物を極力食べないようにするダイエット法を実践する人が多いそうだが、アメリカ人に比べて肉より炭水化物の摂取の多い日本人には合わないという話もあるし、単純にカロリーの値だけをみれば油のほうがずっと高いのだから、むしろ油の摂取に気を使ったほうがよいのではないかと思う。
油の種類によっても違うのだろうが、脂肪は1グラム当たり9キロカロリーあるらしい。
だいたい、10分間走るか、一生懸命自転車をこぐかで、100キロカロリー使うかどうかだ。
ということは、油物を10グラム控えれば、それだけで自転車10分分の価値があることになる。
お酒はそこそこ飲んでいる。よく、アルコールはエンプティカロリーだから、お酒のカロリーは気にしなくてもよいという話を聞く。その説が本当なら、ビールや日本酒といった醸造酒よりも、焼酎やウイスキーといった蒸留酒のほうが太らないということになる。
その説の真偽はともかく、確かに、ぼくの感じでも、お酒自体はあまりダイエットに関係ないように思う。むろん、酒のつまみとしても揚げ物や肉を控えるのは当然だが。
また、お酒を飲んだらご飯は食べない、ラーメン屋には寄らない、というのが鉄則だ。
鉄則なのだけど、飲んだ後のラーメンの誘惑には逆らいがたい。普段は意志を強く持っていても、お酒を飲むとどうしても冷静な判断力を失ってしまう。
まあいいや、今日ぐらい、ということになってしまいがちなのだけど、これはもう、うまいラーメン屋のある通りは避けるとか、ラーメンが食べたくならないくらい酔っ払うとか、その程度しか対策は思いつかない。
一軒目は外で飲んでも、二軒目はうちに帰って飲み直す、というのもひとつの手だろう。
ちょっと飲みすぎたな、という日の翌朝は、ジムに行って少しきつめに自転車をこぐ。すると、いつもより余計に汗が出るような気がする。ペダルも心なしか普段よりも軽い。酒で溜まったエネルギーを使うからだろうか。

“痩せ話 その4” への1件の返信

  1. <アルコールはエンプティカロリーだから、お酒のカロリーは気にしなくてもよいという話>そんな説があるとはビックリです。エンプティカロリーとは身体を蝕む悪魔の食品、という意味に捉えていました(少なくともそう学びました)エンプティカロリーとは、からっぽのカロリーということ。エネルギー以外何の栄養素が含まれない、例えば砂糖もそうですね。酒の種類によって太りやすい、太りにくいというのはないと私は考えます。酒に限らず、何を食べても飲んでも過ぎれば太る、ということです。
    テレビや雑誌等の影響の大きさには驚きます。子供達も栄養士の話よりもこのような情報を信じますからね.
    いずれにせよ、ご自分がいろいろな情報を集め、吟味されて納得し、実行なさるのがよいのではないかと思いますが。

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