遠藤一郎氏の「隅田川いまみらい郷土資料館」と題した展示の関連イベント。
当日は夕方5時から展示会場のすみだリバーサイドホール・ギャラリーでアーティスト・トークをやっていたようだが、当然ながら私は間に合わない。
会場をアサヒ・アートスクエアに移した後、私が到着した時は、壇上で遠藤一郎氏が挨拶しているところ。それから程なく、今回の「すみだ川いまみらい調査隊」のドキュメンタリー映像の上映が始まった。

映像の冒頭、吾妻橋河畔で遠藤一郎氏が隅田川の水を試みに一滴舐めてみて、あまりの味に悶絶。
このシーンはいいですね。こういう、誰でもやろうと思えばできるはずだけど、(バカバカしくて、あるいはそのことに気づかなくて)実際には誰もやらないことを、あえてやってみるというのも、アーティストの芸のひとつではないかと思う。
そして調査団一行は、隅田川の源流を求めて山梨県境の甲武信ヶ岳に向かう。
隅田川の源流?
ご承知のとおり、隅田川というのは北区の岩淵水門より下流のことを指し、それより上流は荒川という。隅田川の源流というのは、すなわち荒川の源流でもある。
最初、リバーサイドホール・ギャラリーで今回の展示物を見たとき、「すみだ川」をテーマにした展示で荒川のはるか上流部までを取り上げるのは、隅田川流域生活者の日常的な感覚からは、どこかピンとこないところがあった。
が、山道を分け入って隅田川の源流という渓流をたどり、行き止まりの小さな滝の中に手を伸ばしてペットボトルで水を汲むまでの様子を映像で見せられると、なるほどこの隅田川にも源流というものがあるのだなと、言われてみれば当たり前ながら、普段の生活からは思いが至らなかった事実に感じ入る。
映像の後半、荒川沿いを自転車で遡行しながら1キロメートル毎に水を汲んでいく課程は、やっている本人たちは大変だったのだろうし、映像にまとめると感動もひとしおだろうが、見ている側からすれば、同じようなシーンの繰り返しで正直冗長。生ビールの酔いもあって、だんだん目蓋が重なってくる。
今回の映像は調査隊のドキュメンタリーということで、あえて外したのかも知れないが、採取してきた水を使って実際にあぶり出し絵画を描いたり、火を使って絵をあぶり出したりしているシーンなども組み合わせれば、映像にメリハリがあってよかったのではないかと思うが、いかがか。

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すみだ川アートプロジェクト 遠藤一郎×SUPER JULY!![MOVIE&TALK、感謝祭!!] 「隅田川いまみらい郷土資料館 2Days」
会場: アサヒ・アートスクエア
出演: 遠藤一郎(未来美術家)、いまみらい調査隊
スケジュール: 2010年07月22日 start-17:00
住所: 〒130-0001 東京都墨田区吾妻橋1-23-1 アサヒスーパードライホール4F

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