会期末も迫っているので、取り急ぎサイバーアーツジャパン展を見る。
正直、展示の前半は、ざっと流して見ているうちに過ぎてしまった。まあ、妙に人も多かったですしね。
あんまり歯ごたえを感じないうちに、吹き抜けの展示室まで来てしまって、これならMOTアニュアルとのセット券にしておけばよかったかな?とか若干後悔しそうになったが、宇宙ステーションの中で墨流しをしたり粘土で人形作ったりしてるのはよかった。
「きぼう」ではあんな実験もやっていたのか。
実験の精神は大切です。瀧口修造さんも、新しい機械や発見にたいして怯懦であってはならないと言っている(テキストが常設展示室の3階に展示してある)。
そういえばJAXAは、前に本江邦夫氏を審査員にして日本画のコンテストをやっていましたね。意識的にアートと宇宙を近づけようとしているのだろうか?
JAXA、なかなかやりますな。
これがサイバーアーツなのかどうかはよくわからんが。
こないだICCで見たエキソニモの《ゴットは、存在する。》も展示してあった。
その場で携帯から「ゴット」云々とTwitterでつぶやいてみると、すぐさま拾って表示してくれるので、なんだか素直にウレシイ。
学生の頃、わかんないなりにInterCommunication誌を読んで、アルス・エレクトロニカって言葉そのものに、すごくワクワクするものがありました。
今は、そうでもないかな?
当時は、そういう気分だったんでしょうね。今から思えば。
まあでも、メディアアートとかテクノロジーアートとかは、自分のアートファン人生の原点のひとつです。
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MOTアニュアルは後回しにして(まだ会期もありそうだし)、常設展示室を見る。
岡崎乾二郎の展示は前に来たときもざっと見たけど、今回、ひとつひとつの作品をたんねんに見て、初めて(?)いいんじゃないの?と思った。
氏の作品って、周りを取り巻いている言説とか、やたら小理屈が多そうで、正直、敬して遠ざけるところがあったのです。
前に美術手帖で、会田誠の「美術に限っていえば、浅田彰は下らないものを誉めそやし、大切なものを貶め、日本の美術界をさんざん停滞させた責任を、いつ、どのようなかたちでとるのだろうか。」という作品を見たときは笑ったが、かねて岡崎氏の作品を敬して遠ざけておきながら、会田氏に便乗して笑いの中に片づけてしまうことに、ささやかな後ろめたさもあった。
で、今回の岡崎氏の展示だけど、壁に掲げられた小品を、あまり何も考えず(考える力もないが)次々と網膜にさらしていくうちに、自分の中でリズムを感じるようになってきて、その快楽が心地よいと思った。むろん、それが氏の意図するところなのかどうか、それはよくわからないけど。
ただ、常設展示室の順路が、アメリカの抽象表現主義の作品をじゅうぶんに目にひたしておいてから、岡崎氏の展示室に移るところに、ちょっとした企みを感じないでもなかった。
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『 サイバーアーツジャパン アルスエレクトロニカの30年』
会場: 東京都現代美術館
スケジュール: 2010年02月02日 ~ 2010年03月22日
3/22は開館、3/23休館
住所: 〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1
電話: 03-5245-4111
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『MOTコレクション「クロニクル1945, 1951, 1957-戦後日本美術を見直す」「『アメリカの絵画』1950s・1960s」「特集展示 岡﨑乾二郎」』
スケジュール: 2010年01月26日 ~ 2010年04月11日
会場: 東京都現代美術館 常設展示室1階、3階
