夜になるとお酒を飲みたい。
知っている店もいいが、どうせなら知らない街の知らない店に行ってみたい。
知らない店で、知らない女とめぐり合いたい。
まあ、それはともかくとしてもですね。
知らない街に行くとなると交通費も宿泊費もかさむので、せめて知っている街でいいから、知らない店に行ってみたい。
そこでおいしいお酒が飲めて、おいしいものが食べられれば、なおいい。
今夜の一軒目、錦糸町は通称ダービー通りにある「T」。
個人で錦糸町の食事どころを紹介しているページがあって、そこに出ていた店。「古いタイプの魚中心の居酒屋で安い」とある。期待できそうだ。


正直、この界隈はあまり柄のいい場所じゃない。キャバクラか何か、水商売の店の客引きの男が何人も立っている。見ると、アラブ人、それともインド人か?浅黒い肌の男が多い。前からこんな感じだっけなあ。
すぐに、それらしき店を発見。外から店の中を覗くと、お客は誰もいない。夜9時過ぎなのに、そんなもんなのだろうか。白木のL字型のカウンターと、テーブル席が少し。それほど大きな店じゃない。カウンター席の一番隅っこに腰を下ろす。
瓶ビールを頼むと、キリンラガーの大ビン。突き出しに青のり?を辛めに味付けしたような小鉢が出る。注文しあぐねていると、かつおの刺身がお勧めだというのでそれを頼む。
ビールが終わったので別のお酒を飲みたいが、この店は日本酒が剣菱しかない。そこで、剣菱の樽酒というのを注文すると、一升瓶のお酒を枡に注いでくれる。樽のお酒を冷やすのに瓶に移したということ。味オンチのぼくには、それが樽酒なのかどうかよくわからない。樽香のようなにおいがしないでもないけど、木の枡のにおいのような気もする。
ビールとお酒、かつお刺しで2200円。
お勘定を済ませて店を出たら、電気を消してのれんを下ろしていた。
まあ、こんなもんでしょう。
もう1軒行こう。知ってる店でもいいんですが、やはりここは知らない店と思い、錦糸町界隈をうろうろするが、どうもぱっとしない。
京葉道路沿いに、沖縄料理と焼酎各種、営業時間は〜Midnightという看板が出ている。入ったことはないけど、店の前を通ったことはある。うーむ、ここでもいいかなあ。
ふと、それだったら、亀戸のラッキーに行ってみようかと思い立った。
宮古島料理で島の泡盛を飲ませる店だ。しばらく前に居酒屋掲示板のオフ会で連れて行ってもらってから(そんなところにもノコノコ顔を出しているのだ)、ずっとご無沙汰している。
一瞬、自転車を駅前に停めて総武線に乗ろうかと思ったけど、よく考えればたいした距離じゃないから、このまま自転車で行こう。
亀戸に着いて、だいたいこの界隈だったかなというあたりを1、2周したら、お店が見つかった。お座敷は満員。多分、みんな宮古の人たちなんだろうなあ。
カウンター席に座り、まずオリオンの生を頼む。料理は、とメニューを見ると、ゴーヤチャンプルー600円、麩チャンプルー800円。これいいですね。お麩にしましょう。食べたことないけど、前に料理本で見て、どんなのだろうと思ってたんだ。
カウンターの上に泡盛のボトルが置いてある。これを飲んでみようかな。聞くと、なんだかお店が間違えて注文したのだか、注文を間違えて受けたのだか、とにかく普段は仕入れていないお酒が届いたのだという。味見してみたら、と言われて、カウンターのお酒と、店でいつも出しているお酒を小さなグラスに少しずつ入れてくれた。
やっぱり味が違いますね。お店でいつも出しているほうが、すごく香ばしい。その「菊之露ブラウン」というのを1杯ください。それから豆腐ようをひとつ。
泡盛をもう1杯飲んで、お勘定。えーと、いくらだったかな。やっぱり全部で2千円くらいだったかな。実をいうと、これだけ飲んだらだいぶ酔っ払ってしまって。
泡盛頼むと、結構量ありますから。それで400円なんだから安いよねえ。
われながら、無事に自転車でうちに帰りつけて、何よりでした。
今回は、帰りにラーメン屋に寄ったか。寄らなかったけど、近所のコンビニで「暴君ハバネロ激辛焼そば」を買ってうちで食べてしまった。
朝起きてコンビニ袋を見たら、どういうわけだか、さんまの味付け缶詰が入っていた。
sanma_ajitsuke.jpg
これがその缶詰

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