吾妻橋から

正直言いますけど、聞いていてあんまり心に響いてこないトークだったな。
むろん、対談のところどころには、それなりに印象的な箇所もあったのだけど。
おそらく、今日この場に集まっている人たちのほとんどは、ホストの高山氏、ゲストの桂氏のどちらかの馴染みのお客さんですよね。そういうお客さんたちは、素直に二人の話を聞くんだろうけど、こちらは性根がひねくれているから。別に演劇ファンでもないし。
でも、ここで語られている言葉が、もしこの場を離れて、会場の外に出たら、この街で暮らしている人たちにちゃんと届くのかな。どうも上っ面を撫ぜているだけのような気がしてならない。

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吾妻橋から

ぼくは、いま現在もこれまでも、芸術だの文化だのに携わって飯を食ったことはなく、また、かつてそのような活動を行う組織に属したこともない。
そのことが幸いしたというべきなのか、これまでぼくは、もっぱらアートを見る側、受け入れる側の人間であるという立場に安住していることができた。
いったんそのような側に身を置いてしまえば、アーティストは常に自分とは別世界の住人であり、こちらは一方的に讃嘆してさえいればそれで事足りた。
そういうものだろうと思っていたし、また、そういうものだと思おうとしていた。

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竹橋から

「我々はどこへ行くのか」と自問するバス

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ゴーギャン展
会場: 東京国立近代美術館
スケジュール: 2009年07月03日 ~ 2009年09月23日
住所: 〒102-8322 千代田区北の丸公園3-1
電話: 03-5777-8600(ハローダイヤル)

上野公園から

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「かたちはうつる-国立西洋美術館所蔵版画展」
会場: 国立西洋美術館
スケジュール: 2009年07月07日 ~ 2009年08月16日
7月20日、8月10日は開館、7月21日(火)は休館
住所: 〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
電話: 03-3828-5131 ファックス: 03-3828-5135

講演会
2009年7月25日(土) 14:00〜15:30、
国立西洋美術館講堂(地下2階、聴講無料)
谷川渥[國學院大學教授]
「”うつし”の美学—-イメージの起源神話」

六本木から

われながらいい年して何やってんだと思うこともあるが、それでも鏡に向かわない限り、自分で自分の姿が見えないというのは人体の上手い設計だ。おかげでわが身を省みずに、あちこちと動き回ることができる。
今まさに、この瞬間から、何かが変りはじめているかも知れないと思うと、気が急いてならない。こうして今、ぼくが向かっている先が、現代のキャバレー・ヴォルテールでないという確証はどこにもないのだから。
むろん、これまでのところ、そんな大変革など起こったためしはなく、だからこそ、今もぼくはこうしていつものようにパソコンに向かってキーを叩いているのだが、そのことをもって、鏡のほうに向き直る理由にはならない。

茅場町から

1927年に建てられたというビルの3階にある、古書店兼小さなギャラリー。
三方の壁に掲げられた瀧口さんのデカルコマニー、バーント・ドローイング、ロト・デッサン・・・に囲まれていると、味方の空間にたどり着いた、ここにいれば大丈夫だ、という安堵感がある。
瀧口修造の研究家であり、コレクターであり、そして今回の展示の企画者でもある、土渕信彦氏のギャラリー・トークを聞きに出かけた。

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