うちに帰ってメシを食ってボケッとしていたら、妙に底冷えがする。
おかしいなと思ったら、カーテンは閉まっていたけど窓が全開になっていた。
おいおい、さっきまで外出してたのに、ずっと窓開けっ放しだったのかよ。
まあそんな感じで、どうも間が抜けているのか、2、3日前も、うっかり窓を開けたまま寝てしまった。
そのせいか、のどの具合が少しおかしい。風邪のひき始めみたいなものなのか。今のところは、のどだけなんだけどね。


土曜日は一日曇っていて寒かったけど、日曜の昼間は結構いい天気で、薄手の上着でちょうどいいくらい。
が、暗くなると一気に冷えてくるから油断できない。
今ぐらいの時期は、やはり体調を崩す人が多いのだろう。
末広亭10月中席昼の部のトリは、雷門助六師匠。登場していきなり、のどの具合がよくないと言いつつ、用意させたお茶を口に運ぶ。
1時間も1時間半も長講をする人が、噺の間にのどを潤すのにお茶を飲む。だけどアタシの場合は長講といっても12、3分だから、長講じゃなくてチョコッと、なんていうものだから、のどの具合というのもどうなのやら。
そんな能書きがあって、ネタは「目薬」。師匠はトリなのに、ホントに10分程度で一旦下がってしまう。でも演目はこれで終わりじゃない。
番組表に「寄席の踊り」とあるのを見て、どんなのだろうと今日はそれを目当てに来たんだ。
さあ、舞台には浴衣姿の春雨や雷蔵、三遊亭とん馬、江戸家まねき猫、春風亭美由紀の各師、そして着替えて出てきた助六師匠。
助六、雷蔵両師の師匠である先代の八代目助六師匠が寄席踊りを大事にしていたそうで、昨年の先代の13回忌追善に続いて、今年も師匠直伝の寄席踊りを披露するのだそう。
そういえば、今年の正月に国立演芸場に米丸師匠目当てで行ったら、中トリか何かで助六師匠が出てきて、噺の後で踊りを踊った。
正直、そういう展開になると思っていなかったし、噺家さんの踊りを見るのも多分初めてだったので(美由紀さんのは寄席で見たことあるかな)、吸い込まれるように見た記憶がある。
さて今回は、さっき書いたように大勢出てきました。寄席踊り、詳しく知らないので間違いがあるかもしれませんが、「奴さん姉さん」「深川」そして「かっぽれ」。
もともとはかっぽれはピン芸だそうですが、それを先代師匠が二人や大勢でもできるようにアレンジしたんだとか。雷蔵、とん馬両師が二人でかっぽれを踊ろうとコント風に絡む。
待ってました、助六師匠ピンの「あやつり」「かっぽれ」。師匠の見事な所作を見ていると、大げさでなく陶然としてくる。
そして最後は4人で「かっぽれ」。助六師匠が拍子木を叩きながら出てきて、おしまいという。
いやあ、お腹いっぱい。じゅうぶんに踊りを堪能した。
助六師匠、体は細いし、雷蔵さんやまねき猫さんとの絡みを見ていると、ひょっとして多少虚弱キャラも入っているのかしら。あの踊りも、さらっとやってみせているけど、絶対体力使うよね。時節柄、体だけは気をつけてください。
ともあれ、今回の昼の部は、代演が多くて戸惑った部分もあったけど、玉川スミ師匠も拝めたし、米丸師匠もお元気だし、全体に充実していてよかった。
10月20日までです。

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