今日もお休み日。ゆっくり起き出して、ヒガムコでモーニングをいただく。

浅草演芸ホール七月上席昼の部に。 ここに来るのもずいぶん久し振りで、コロナ以前以後どころではない。緊急事態解除以後、いち早く営業再開した、ある意味気骨のある寄席ともいえる。

10日ですから上席の千秋楽になります
ちなみに夜の部の主任はおなじみ柳家喬太郎師

開口一番 金原亭乃ゝ香「桃太郎」
いわゆる美しすぎる落語家。私には父親は年取りすぎ、子供はボケすぎ(クレヨンしんちゃんっぽい?)と思えたが。
落語 金原亭小駒「生徒の作文」
落語 桂三木助「時そば」
そうか当代の三木助さんは馬生門下なんだ。少々早いかと思ったが口跡滑らかだし、噺家の血筋もなるほどと思わせる雰囲気を感じた。
マジック アサダ二世
落語 柳家小はだ「転失気」
落語 隅田川馬石「子ほめ」
この人は高座に現れる姿がいいですね。それでいてどこかコミカルなところもある。自然に引き込まれてしまうのはさすが。
漫才 すず風にゃん子・金魚
日帰りトレーニングバスでのアニマルエクササイズのネタ。
落語 春風亭一之輔「夏どろ」
同じ噺でも演者で変わるんだなという感。一之輔師のシニカルな風味が効いている。「陽気の変わり目にもう一度来てくれ」でサゲ。
落語 桃月庵白酒「権助魚」
先日この人で聞いた「馬の田楽」もそうだったが、この噺の権助のような田舎者キャラを演じさせたら当代屈指か。「こんなものが関東一円で獲れますか」「一円じゃねえ、二円で頼まれたんだ」でサゲ。
紙切り 林家楽一
黒い紙を切り抜いてタブレットに置き、バックライトを当てて客にシルエットを見せる。師匠の正楽さんはOHP(今や絶滅寸前)を使用しているが、これも時代の変化か。切り抜いたのは、まず「夕涼み」。客の求めに応えて「ディズニーランド」、例のネズミ単独ではなく、シンデレラ城を背景にネズミと戯れる子供の姿。「四万六千日」で、今年は見られなかったほおずき市の様子。「船徳」は落語の情景、そうかこの噺も四万六千日が舞台なんだな、粋なリクエストに感心。ちなみに今日が四万六千日に当たるというのは、迂闊にも全然意識していなかった。まあこれもご縁なのでしょう。
落語 入船亭扇遊「たらちね」
落語 鈴々舎馬風
馬風さん久し振りに見た。頭は白くなったけど昔話に時事ネタのゴシップや楽屋話を織り混ぜて現役感十分。
三味線漫談 林家あずみ
「かんちろりん」「きんだいぶし(?)」等。この人は京都出身で上方の高座にも時々上がっているそうだ。桂三歩師の繁昌亭楽屋でのスケベ話を暴露。
落語 古今亭菊春「替り目」
落語 五街道雲助「お菊の皿」

仲入りを二回取って、ドン・キホーテ側の扉を開けて換気をしていた。この眺めは珍しい

落語 金原亭馬治「強情灸」
いかにも江戸っ子らしい短慮ぶりがいい。
漫才 ロケット団
パワハラ、アルハラから、キヨハラ、マキハラへと持っていく。ちょっと尻切れ気味?
落語 三遊亭圓歌「やかん」
襲名以来この人の高座は初めてだけど、いい意味で変わらない安心感。
落語 林家正蔵「一眼国」
まくらで、かつて浅草にあったという「松村座」という見世物小屋で子供の頃ろくろっ首を見たという思い出話を開陳。こういう下町の昔話もこの人ならではだろう。
曲芸 翁家社中
翁家和助・小花のご両人。演目が書かれたカードを客に選ばせる時に、ダンナがやりたがっている演目のカードを思い切り後ろに投げ捨てる。
落語 金原亭馬生「ざるや」
大喜利 茶番「大磯廓通い」
毎年七月上席の浅草での馬生師の番組では、茶番の上演が恒例だそうだが、私は初めて。茶番という言葉は今でも使うけど、もともとの意味は芸能の一種で、「茶番は歌舞伎のパロディーで、幕末から明治にかけて江戸系の太神楽や茶番師がもっぱら演じていました」(文化デジタルライブラリー「太神楽の歴史」)とある。馬生師は太神楽の故翁家和楽師から茶番の演目をいくつも教わったそうだ(東京かわら版2017年6月号)。二月の国立演芸場での鹿芝居しかり、馬生師は昔ながらの寄席の芸事を大切に受け継いでおられる。
「大磯廓通い」は曽我兄弟物の裏芝居ということだが、肝心の本筋に明るくないこちらには筋はよく分からない。ただただ、馬生師と仲間たちが舞台上で和気藹々と演じているのを見るのは楽しい。 和助さんに曽我十郎役を振っておいて、自分は金貸しの金兵衛となり、扇子で和助さんの頭をはたいたり足蹴にしたりする馬生師。和助さんの懇願で役を入れ換えても、結局馬生さんから足蹴にされてしまう。

昼の部がはねて外に出たら、喬太郎さん目当てか、 夜の部開場待ちの行列ができていたのはびっくり

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