腰が痛い。
たとえば、床とか低いところにある物を取ろうとするでしょう。
かがむと腰が痛い。だから、しゃがんで取る。
この感覚がわかるようになったら、おじさんの仲間入りではないかと。
連休に、実家の畑で耕運機を動かしたんだけど、いや、耕運機といっても家庭菜園用のごく小さなものですよ。自走式でもない。
ということは、前に進む速さを調節したり、耕す向きを変えたり、そういう動きひとつひとつに、ヘンな力をかけないといけない。
そんなことを繰り返しているうちに、腰をおかしくしてしまったようなのです。
いやはや。なんだかもう年ですかね。
畑ばかり耕していても気が滅入るので、気分転換に電車に飛び乗って、久しぶりに県立近代美術館に行ってきた。
ちょうど「20世紀美術の響き」と題した企画展をやっていて、これは、いわばコレクションの総棚ざらえ。2階の常設展示室だけじゃなく、いつもだったら巡回展なんかの会場になっている1階の展示室まで使って、全館丸ごと、収蔵作品を展示する企画。
最初、この展覧会のポスターを見て、これは「世界」「日本」「富山」という3つの視点のレベルを置いてみて、そこから20世紀美術を捉えなおそう、というような企画なのかな、ちょっと面白そうだなと思っていた。
が、実際には、そこに新しい視点の提示だとか、新鮮な驚きだとか、そういうのはあまり感じなかったなあ。
例えば、作品ひとつひとつに付されているキャプションに、作家名の上に必ず、「世界」「日本」「富山」のどれかが書いてあるのね。
でもなあ。「富山 瀧口修造」のとなりに「世界 マン・レイ」が展示してあるのを見ると、いいじゃん別に、そこまで無理矢理、富山とか世界に当てはめなくても、と思う。逆に「世界 瀧口修造」で「富山 マン・レイ」だったら、何だこれは?とか思うのだろうが。
実は「富山」が「世界」で、「世界」が「富山」だとか、あるいは「世界」も「日本」も「富山」ももうどうでもいいとか、そういうのがもっと見たいなあ。富山から。
富山県立近代美術館
http://www.pref.toyama.jp/branches/3042/3042.htm