調子のあまりよくないところに、寒い中を歩いてきて、できればあったかいお酒が飲みたかったのだが、さすがに沖縄料理店には燗酒はないだろうな。ではお湯割りは・・・とメニューを開いたが見当たらない。
と、腰をおろしたカウンター席の真上を見上げると、張り紙にこのシークワーサーお湯割りという品書きがあったのでさっそく頼んだのだ。これは、いいね。
初めての店で勝手がわからないので、メニューを開くのはやめて、料理もこの張り紙から注文することにする。
フー玉子は、戻したお麩とニラ、卵を炒めたもの。マヨネーズが添えてある。ぼくは麩が好きだ。フーイリチーというのとは違うのかな?
このフー玉子を食べながらシークワーサー割りを口に運んでいるうちに、だんだんいい調子になってくるのがわかる。
アーサの天ぷら。アーサというのは何か海草の一種らしい。赤いのが見えるのはニンジンか。かなりぼってりと揚げてある。そしてそれにソースをつけて食べる。そうかそうか沖縄の天ぷらはソースだったか。
しかし、このぼってりとした衣にソースが合う。おかしな感想だが、ソースの味わいを新鮮に感じる。下世話な味だね。でも、このソース味が口から離れなくて、翌日のお昼に思わずメンチカツをベタベタにして食べてしまったくらいだ。
お酒を泡盛の水割りに替えて、いよいよ本格的に飲み始める。いい調子だぞ。よしよし。
やはり張り紙の品書きから、カツオのトロ身の塩辛(名前は忘れた)を頼んだら、品切れだという。残念。店のお兄さんに珍味風なものがいいと言ったら、ワタガラスを薦められた。カツオの内臓の塩辛。それが豆腐の上に乗っかっている。これで泡盛をぐいぐいと飲む。
というわけで、シカラムータのライヴが始まるころにはほろ酔い、終わるころにはかなりベロベロであった。うーむ。これなら泡盛を瓶で頼んだほうがよかったぞ。