最近、朝5時前に目が覚めることが多い。今朝もそうだ。
こう書くと、余程の早起きかと思われそうだが、何のことはない、単に眠りが浅いだけだ。
ゆうべ、一度床についてからまた起き出したりして、結局寝たのは1時くらいだったのではないかと思うけれど、夜中に目を覚まして、時計を見たら3時だった。
それから寝直して、目が覚めると5時過ぎである。
いったん部屋の明かりやラジオのスイッチを入れて、それでもやはり眠いのでもう一度横になり、そうして6時半過ぎになって、ようやく本格的に起き出した。
要するに、1、2時間くらいおきに目を覚ましているということになる。
これが、例えば前の日に昼寝をしていたとか、お酒を飲んで寝たとかいうのだったら、不規則な眠りでも自分で納得するのだが、ゆうべは特にそういうこともない。いや、そういう日も確かにあるのだが、それにしても、最近、こんなふうに眠りの浅いことが度々ある。
それでも、頭の中がすっきりしてればいいのだけど、そうもいかない。
眠れなくて、仕事中にあくびしてばかり。
といって、これは恋ではない。
さ、こんなところで今日の弱音は終わり。
この場で、いろいろと美術展などに行ってきた話をちょくちょく書いているけれど、別にぼくは、大学で美術史の授業をとっていたわけではない。ていうか法学部だったし。
高校で美術を選択していたわけでもない。
単なるアマチュアの美術ファンが、好き勝手に思ったことを書いているだけです。ま、読めば分かると思うけど。
意識して美術館やギャラリーに行くようになったのは、せいぜい大学の終わり頃からか。
それも、学校を出て就職してからは、めっきりペースが落ちてしまった。
ぼくはもともと、コンピュータを使った映像作品やインスタレーションには興味があった。
だから、そういうのは割によく見ているほうかも知れないけど、そんな脇道から入ってしまったもので、美術についてかなり偏った見方や知識しかない。
近現代の作品はなんとなく分かるような気もするが、それこそ印象派より前の時代になると、まず見る機会がなかったし、積極的に見ようという気も起きなかった。
それが、最近になって、一回、ちゃんと美術史を勉強してみようと思い立った。
むろん、ひとことで美術史といっても膨大なものだから、実際にはその一部をかじる程度のことである。
が、とにかくも西洋美術史のテキストを一冊買ってきて、時代時代におけるトピック的な作品やその背後の思想について、少しずつ読み進めている。
すると、今まで見過ごしていたことに、気づかされることも多い。
例えば、比較的新しい時代だが、19世紀美術におけるマネの革新性について。
マネは「草上の昼食」そして「オランピア」で女性の裸体を描いているけれど、それまでの裸体画のように女神でも異国の情景でもなんでもなく、当時のパリのごく普通の女性が、ごく普通の女性として、服を脱いで体を横たえている姿を描いて、大スキャンダルになった。
実際に、マネはパリを歩いている若い女性に声をかけてモデルになってもらったらしい。
ということはだ。
マネは、ナンパ写真とか、素人モノのAVとか、あなたのオッパイ見せてくださいとかの先駆者だったということか!
いや冗談ではなく、その頃から、脱ぐ人と脱がない人というか、素人と玄人の境界がアイマイになってきたのではなかろうか。