損保ジャパン東郷青児美術館にピエール・ボナール展を見に行ってきた。
というのも、どういうわけかこれもタダ券が手元にあって。
ま、とあるプレゼントに気まぐれに応募したら当たっちゃったんですね。
だから、ボナールっていってもよく知らないんですが。
ボナールでござーる、とか言っちゃったりなんかしちゃったりして。
ボナールといえば、ナビ派の人ですよ。奥さん。ナビ派。
ナビ派について調べようと思って、googleで「ナビ派」を検索した。
すると、いきなり「リクナビ派遣」というのが出てきて、リクルートのやってる派遣情報サイトになってしまう。
そんなわけで、結局、ボナールやナビ派についてはまったく予習せずに出かけた。
印象的だったのは、まずは色彩でしょうか。
赤とか青とか緑とか、原色に近い色を、ほとんどパステルカラーって言いたいくらいに明るく使っているのに目を見張りました。
例えば、今回のチケットやチラシになんかに使われている作品「庭」。
これなんか、まあ展示室内の照明の関係もあるのかもしれないけど、陽光の中で奔放に葉や枝を伸ばす植物が、まぶしいくらいに明るく描かれている。
ほの暗い展示室の中にこの作品が現れたときは、息を呑みましたよ。
ところが、あらためてチケットやチラシに印刷してあるのを見ると、実物と全然違うのね。
これが本当に同じ絵なんだろうかと信じられないくらい、暗くて、ちょっと気持ち悪いくらいの色に見える。どうしてこんなに違っちゃうんでしょうね。
あと、色彩のことでいうと、これはナビ派の特徴なのかボナールだけなのかは不勉強で知りませんが、割に、空は青、木は緑、っていう感じの配色をしてる作品があるのね。
えーと、印象派は固有色を否定したということですが、ボナールになると、また違ってきてるんでしょうか。
構図としては、この人はジャポニスムにもすごく影響を受けたということですが、確かに、平面的な、言い換えると浮世絵ふうの遠近法みたいな構図がいくつかありました。このへんはあえて言うまでもないんだろうけど。
主題は、部屋の中とか、庭の様子とか、静物とか、裸婦なんかが多かったですね。
あと、ポスターとか家具のデザイン画(これがまた日本風なデザインですね)も手がけているのは興味深かったです。
くだらない話ですが、裸の女の人が黒いブーツ(あるいは靴下?)を履こうとしている絵があったんですが、あれは一体どういう状況なんでしょうか。
全裸の状態からいきなり黒いブーツですよ。仮に靴下だとしてもおかしいでしょう。
普通は、全裸だったらまずパンツを履くんじゃない。
だからこれは、女性の自然なふるまいを観察したっていうより、そういうふうに作家がモデルに指示したんですかね。
「はい、まず洋服脱いでそこに座って」
「全部ですか?」
「全部」
「・・・脱ぎました」
「そしたら、そこにある黒いブーツ履いて」
「はい」
みたいな感じで。いやーなんかヤラシイなー。
すいませんちょっと暴走しました。
「ピエール・ボナール ―彩られた日常」
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/013.html
案の定もう会期は終わっています

“ピエール・ボナール” への2件の返信

  1. はじめまして。僕も先日、ボナール展見てきました。
    それにしても『リクナビ派遣』笑えました。確かにそうだ。
    「ブーツを履く裸婦」ですが、僕も同じこと考えてました。芸術の名の下に女性を脱がせるのは、画家特有の免罪符なんでしょうね。

  2. コメントありがとうございます。
    hi_marronさんのblog拝見しました。
    同じボナール展の感想でも、どうも私はくだらない話ばっかりで恥ずかしい限りです・・・。

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