どうして痩せようと思ったのか、それは去年の洋服が入らなくなったからだ、なんて最初のほうに書いたけれど、まあ、そういう部分も確かにあるけども、もっと大きく言えば、ここらでひとつライフスタイルを変えてみようかと思ったのだ。
実を言うと、スポーツクラブ通いを考え始めたころ、ぼくは精神的にかなり参っていた。
今から思えば、あの頃は、重くなりすぎた体を持て余して、その影響が心身のいろいろなところに表れはじめていたのだろう。
そのひとつの表れは、しばしば頭痛や眼の奥の痛みに悩まされていたことで、思い余って錦糸町の眼医者で診てもらったら、眼そのものに悪い箇所があるのではなく、眼の疲れが痛みになって表れているということだった。
また、お酒を飲みすぎた翌朝は、決まって眼の奥がズキズキと痛くなったが、これも、アルコールを分解するには体力を使うから、その疲れが眼に来ているのだろうという。
疲労が原因というなら、それこそ休むしか仕方がない。しかし、眼以外は疲れているという感じはしなかったし、それなら、むしろ、体のどこか具体的な箇所が悪いと言ってくれたほうが、まだ気が晴れた。
気晴らしにお酒でも飲みたいのだが、酒を飲むと眼が痛くなるのは見えている。それを思うと、余計に気分が鬱してくる。
そんな、心と体の状態の悪循環を、なんとかして無理矢理にでも止めたかった。
自分の外的な環境か内的な環境のどちらかが変わらない限り、悪い方向への動きを止められないと思ったからね。
せめて自分の意志でなんとかしようと思ってなんとかなるのは、外的な環境を変えることくらいで、大げさに言えば、スポーツクラブに行ってみようと思い立ったのは、その手段というか、きっかけになればいいなと考えたからなんだけど、実際に循環の方向が変わりはじめたのだろう。去年の6月にスポーツクラブに通うようになってからは、あれほど悩まされた眼の痛みも消えてしまった。
洋服が入らないから痩せたんだ、そりゃあ、運動も食事制限も何もしないで体型が維持できれば、それに越したことはないよ。そんなことは、結果として体重をある程度落とせた今だからこそ、照れ隠しで言うけれども、実際のところ、1年前に比べて体はずいぶんラクになったし、それに、こんなことを言うのはぼくの柄じゃないんだけど、体を動かして汗をたっぷりかくのは、単純に気持ちがいい。

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