夏休みを挟んで2週間ぶりにジムに行ったけど、案の定、少し体重が戻ってたなあ。
いちおう休み中も、毎日、犬の散歩程度の運動はしていたのだけど、それだけじゃ足りなかったか。
さて、長らく連載してまいりました痩せ話ですが、本当をいうと、夏休み前にあと1、2回続けて、それでこの話は終わりにしようと考えていた。
それが突然、例のダイエーの産業再生機構活用の話が出てきた関係で、そっちのほうにも触れておかないと気が済まないし、おかげですっかり予定が狂ってしまった。
前回から2週間も経って再開するのは、どうにも間が悪いのだけど、実は書きかけのまま残していた文章もあるので、もう少し痩せ話を続けたいと思う。今しばらく、こりずにお付き合いいただきたい。
体重がガクッと落ちて、まず困ったのは、着る物のことだ。
今年の5月だったか、そろそろ暑くなってきたので、去年作ったばかりの夏のスーツを出したら、ほんの1年前は普通に着ていたのに、もうブカブカで、全然着られたもんじゃない。それでも着てみたら、まるでコントみたいだ。
逆に、去年まではきつくて履けなかったパンツが余裕で履けるようになったし、無理矢理袖を通していたようなシャツが、嘘みたいにすっと袖が通るようになった。
お盆に実家に帰ったら、ちょうど10年前に就職活動をしているころに着ていたスーツが出てきたので、ためしに着てみたら、これが上も下もぴったりと収まる。
そうか、この1年間で、まさに10年前の体型に戻ったということなんだな。
ふと、これまでの10年間を思い起こして、この10年は自分にとって一体何だったんだろう、もしかすると、「失われた10年」というのはこういうことなのかな、などと思ったりする。
この10年間、体重や体型は大きくなる一方だったから、時間の経過イコール体重の増加みたいな思い込みがあったのだが、こうして急に10年前の体型に戻ってみると、なんだか自分が10歳若返ったような、10年前の自分に帰ったような、そんな錯覚がある。ダイエットによるタイムマシン効果とでもいうんですかね。なんだかよくわかりませんが。
そういえば、10年前はこんなことを考えていたなあ、とか、こんなことがやりたかったんだなあ。あれから10歳も年を取っちゃったけど、もしかすると、まだ間に合うこともあるのだろうか。折に触れて、そんなことを考えるようにもなった。
とはいえ、いくら1年間で大きく痩せたといっても、日々の変化はゆるやかなものだ。
朝起きて、自分の姿を鏡に映して見れば、鏡の中の自分はやっぱり昨日と同じ自分で、目に見えて外見が変わっているわけでもない。
それなのに、1年経つと、去年着ていた洋服は、まるで他人の洋服みたいにブカブカだし、久し振りの人に会えば、痩せただの、(これは大げさだけど)誰だかわからなかっただのと言われる。自分の中では、1年前も今も、相変わらずのぼくなのだが。
なんだか、自分が自分であって自分でないような、不思議な感じがする。

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