
入善の発電所美術館で、河口龍夫展を見た。
展示室に入ると、左手すぐの導水菅から聴こえる音に足が止まる。しばし開口部の前に立ち止まり、管の奥を覗きこんだり、音に聴き入ったりして、ふと振り返ると、そこには船が浮かんでいる。
いったい、空に浮かぶ船というモチーフには、ぼくらの想像をくすぐる何かがあると思う。
導水菅から聴こえた音は、幼児の心臓音という。この場所が水力発電所の跡だという思いのせいか、会場じゅうに低く静かに響く音が、何かインダストリアルなノイズに聴こえる。今、発電所や工場で、実際にそういう音がしているのかどうか知らないが・・・。あるいは、そのような機械音の類も、もはや産業遺産の範疇だろうか。








