昨夜は寝床につくのが遅くなってしまった。今日は特段の予定はないけれど、適当なところで起き出して、外出。曇り空。天気予報を見て、傘は持たずに出たけれど、少々怪しい。
桜橋を渡ると、準備中の太鼓祭に出くわす。浅草界隈を歩いていて、時々ポスターを見かけたのはこれだったか。思っていたより大掛かりである。もっと地味なイベントかと思っていた。
なんとなく待乳山聖天に来た。せっかくなので大根を供えてお参りしていくことにする。
大根をお供えすることで、心身健康、良縁成就、夫婦和合のご利益があるらしい。昔からこの和合という言葉には惹かれるものがある。
待乳山聖天を出て、いつもの散歩道に戻る。
こんな場所にカフェがあったかなと思うと、平日は18時、今日のような休日は17時で閉店してしまうのだとか。道理で夜の散歩では気がつかなかったわけだ。コーヒーと自家製コンビーフのサンドイッチで遅い朝飯にする。
カフェの向かいのパン屋は、散歩の途中、ずっと気になっていた。やはり夜間は店を閉めているが、一度か二度、片付け中の店の前を通りがかったことがある。それほど広くない店内には食パンやクロワッサンもあるが、焼き菓子の類も多い。パン屋と言うよりパティスリーと言うのが適当か。
前の客につられて、写真の食パンを1斤買ってしまった。食パンは11時の開店時刻に合わせて焼き、それがなくなったら二回目を焼いて、二回目も売り切れたらその日は終わりらしい。焼きたてなので、パンから出た湯気がビニール袋に水滴となってついてしまい、それがカビの元になるから、帰宅したらもう一枚のビニール袋に移し替えるように、とのこと。
食パンが予定外の荷物になってしまった。早めに袋を移したほうがよさそうでもあるし、一旦帰宅。この食パンを昼飯代わりにして、余った分は指示どおり袋を移し替えた。
パンを食べたらコーヒーを飲みたくなって、ヒガムコへ。その後、再び先程の散歩道に戻る。
桜橋を渡っていると、太鼓の音が聞こえてくる。太鼓祭の会場に着くと、最後の一組の演奏というところまで進行していた。しかし演奏する側も聞きに来る側も、太鼓というのがこんなに人を集めるとはね。
一葉桜・小松橋通りから、金美館通りへ。
金美館通り沿いのこの喫茶店も、一度入ってみたいと思っていたが、ようやく営業時間中に来られた。
コーヒーを飲んでいるうちに急に気が変わって、両国に向かうことにする。金美館通りを左衛門橋通りに折れて、ひたすら南下。それにしても、台東区は味のある名前の通りが多い。
途中、銭湯に立ち寄り。番台に座っているおばあちゃんの耳が遠い。
お庭の池が見事だが、流し場から見える大きな水槽も壮観である。身体を洗いながら目の前に金魚が泳ぐのを見ることができる。よくこんなの作ったなと思う。ここの銭湯には水風呂はないが、金魚は水風呂に入っている。
浅草橋から両国橋を渡って、両国門天ホールへ。
桂小すみさんの会に。共演は、小すみさんとサマスモというユニット?を組んでいるらしい、桂夏丸さんと、柳橋門下の前座、春風亭かけ橋さん。かけ橋さんは「羽織の遊び」、夏丸さんは「城木屋」。普段芸協の番組を聞くことが少ないせいだろうか、どの演目も新鮮に聞いた。
小すみさんはまず三味線。邦楽と洋楽を自在に行き来する。続いてピアノの前に座り、夏丸さんがフルートでドレミファソラシド、ドシラソファミレドと吹くのに合わせて伴奏。『天城越え』、『はじめてのチュウ(英語バージョン)』の弾き語り。音楽の多才ぶりに加えて、もと天文部という理系的かつロマンティックな感覚を併せ持っておられることに感嘆。
もともとクラシック畑の小すみさんは、今でこそ寄席の音曲にジャズやボサノバなどの洋楽を取り入れているが、かつては意識的に洋楽と邦楽を切り分けようとされていたようだ。三味線の修行に入った時のことを「江戸に留学した」と表現されていたのが印象に残った。
両国から北斎通りを歩いて錦糸町、そしてそのまま歩き続けて帰宅。28,868歩。