百軒日記帖

先日「酒場百選」の出版記念会にノコノコと出かけていって、ひさかたぶりに斯道の熟達の方々にお目にかかった。
こういう場所に顔を出しているわりに、全然精進が足りない自分の至らなさを思うとともに、皆さんの日ごろの活動ぶりに刺激、触発された。
そこでワタシも、ここいらで気を入れ直して、居酒屋めぐりを再び活性化させましょうか。カロリー摂取には気をつけながら・・・。
ところでこの「酒場百選」って、ホントに酒場が百軒紹介されているのかな?
クダラナイことが気になって、巻末の酒場一覧を数えてみると、おや、全然百軒以上あるぞ。
まあワタシは、酒場を字義どおり百軒渡り歩くことをとりあえずの目標にして、それまでの覚え書きを残しておくことにしよう。題して、百軒日記帖と。

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初台から

鳥は星形の庭に降りる

「型」と「形」を間違えていた。
もうひとつ、てっきりこのタイトルは瀧口の言葉から引用したと思い込んでいたのだけど、武満徹自らの言葉だったのか。
だとすると、ちょっとぼくの考えが変わりますよ。

指を切る

ここ数日、手の指を切ってばかりいる。
土曜日の朝、スポーツクラブの冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを出そうとして、どういうはずみだか、左手の薬指の付け根あたりが切れた。
同じく土曜日の午後、両国駅に向かおうと自転車に乗っていて、歩道を右折しようとしたとき、直進してきたどこかのおばさんの自転車とぶつかった。そのとき、右手の小指と薬指が相手の自転車に当たって、皮が剥けた。
昨日の夜、やはり右手の小指が少し切れて血が出ているのに気づいた。これは、どうして切ったかまったく心当たりがない。
今朝、カミソリで髭を剃っていて、顎の下をあたっているときに、カミソリの三枚刃が左手の人差し指の爪に当たった。まあ、当たったところが爪だから、痛いわけでも血が出るわけでもないけれど、髭剃りの手元がそれるのなんて滅多にないし、そういえば最近、指を切ってばかりいるな、と思うと、あんまりいい気持ちはしなかった。

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鈴本演芸場5月下席不完全覚え書き その2

小沢さんの「土耳古行進曲」(作詞・作曲:加藤登紀子)の歌詞に出てくる
「三千世界の烏を殺し あなたとお手玉してみたい」
って、そうか高杉晋作が元ネタなのね。お手玉ってのはよく分からないけど。
しかも、ひょっとして落語の「三枚起請」とも関係あるの?うーん。
いやいや、まだまだ勉強が足りないなあ。
「三枚起請」って、実はまだ聞いたことがないんです。「タイガー&ドラゴン」の第何話かの元ネタに使われていたって聞いたけど、「タイガー&ドラゴン」も見てないんだよねえ。
そう考えれば、やっぱり宮藤官九郎はスゴイ。新野新も「クドカンか、やりよるのう」と誉めていた(と思う)。新野先生が誉めるんだからスゴイ(ヘンな理屈だが)。
そして加藤登紀子もスゴイ。

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鈴本演芸場5月下席不完全覚え書き

近所の深夜営業している古本屋にふらっと寄った。
柳家小三治師の「もひとつ ま・く・ら」を買ったら、解説を小沢さんが書いていた。
というか、正確にいうと話が逆で、本を手に取ってパラパラと見ていたら、小沢さんが解説を書いていたので、それをレジに持って行ったのだ。こんな書き方をすると、小三治師匠に失礼かな・・・。
「小さんにも事務員さんにもなる名前」というのは小沢さんの句だそうだ。
これはどういう意味かというと、先代の小三治は、襲名して5代目の小さんになった。要するに、ちょっと前まで存命だった、味噌汁だったり、墓石だったりする、あの柳家小さんですよ。
ところが、その前の代の小三治は、噺家を廃業して、落語協会の事務員になったという。
だから、小三治という名前だからといって、必ずしも小さんを継ぐわけではない、ということだそうなのだけど。

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