墨田区役所前から
林家種平・錦平二人会覚え書き
これも早いうちに書いておかないと忘れちゃうよ。
息せき切って鈴本演芸場のホールのドアを開けると、お、まだ幕が上がっていない。
場内はすでに7、8割方ほど埋まっているように見える。あるいはもっとか。頭を下げて椅子の間を通してもらって、適当な場所に座席を確保。
程なく幕が上がって前座さんの登場。
後から演芸名鑑で調べると、志ん駒門下の古今亭駒次さんだったのかな。
演目は「転失気」。
百軒日記帖 その5 びっくりアートツアーの巻
某月某日
AAFすみだ川びっくりアートツアーに参加。
向島界隈から錦糸町までぶらぶら歩く。時折小雨は降るが、大降りにもカンカン照りにもならなかったのは幸い。
ツアー終了後、何人かの方が打ち上げにビールでも飲んでいくというので、私もノコノコ付いていく。錦糸町北口のビル地下の居酒屋に入った。
店に腰を落ち着けたところで、よくよく話を聞くと、打ち上げに参加した私以外の方すべてが今回のイベント関係者、あるいは過去に関わったことのある方ばかりで、いやはや、今考えても、冷や汗の出る思い。
百軒日記帖 その4 大島になぎら健壱を見たの巻
某月某日
宮坂さんに呼び出されて秋葉原へ。といっても電気街ではない。
待ち合わせまで少々時間があったので、書泉ブックタワーで小沢さんの新刊「老いらくの花」を購入。目の前の新刊書の棚に何冊も並んでいるのに気がつかなくて、わざわざ店員さんに聞いて恥ずかしい。
1時間余りで用事は終わり、さあ飲みに行こうということになった。
宮坂さんにはどこか目当ての店があるらしいが、そのことにぼくが異論を唱えられるはずもない(なにしろお金を出すのは宮坂さんだから)。
再開発地区に建った巨大なオフィスビルに入った。
こんなビルの中にも飲み屋があるのだろうか。案内図を見ると、2階、3階あたりは確かに飲食街になっている。それで、魚で酒を飲ませるらしい店に腰を落ち着けた。
百軒日記帖 その3
某月某日
浅草あたりを自転車でうろつく。
途中、小沢さんの「ぼくの浅草案内」にあった写真と同じ家並みを見つけて思わずパチリ。今度入ってみるか・・・。
まあ、アレコレあってから、行きしなに見つけて気になっていた「ちゃんぽん」と暖簾のかかった店の前を再び通ると、どうしても誘惑に逆らえない。
お世辞にも新しいとはいえない店だが、店内は綺麗に掃除してあって、ステンレスの銀と壁の白さが目にまぶしい。調理場には60代くらいのお父さん二人。
カウンター席に腰を下ろして、瓶ビールとチャンポンを頼む。
因縁噺の夜
下町中ノ郷寄席に行ってきた。
会場の中ノ郷信用組合本店は、実はうちから自転車で2、3分もあれば着くところ。
近所をうろうろしていると、月例のこの会のポスターがあちこちに目に付く。
それでもなぜか、今まで足が向かなかった。これからはおっくうがらずにどんどん腰を上げることにしよう。
信用組合の前まで来ると、ちょうちんが上がっているのが見える。
通用口から入って、チケットを買って、エレベーターで4階に上がる。会場は信用組合の大ホール。パイプ椅子が扇形に並んでいる。お客の入りは、最後は4、50人くらいにはなったのかなあ。
竹橋から
ささやかな旨さ
浅草のはずれでふらりと入った店で食べたチャンポンが旨い。
さて、この「旨い」というのが案外難物で、ぼくはかねて、ラーメンの類が「旨い」と世上もてはやされることに、違和感がぬぐえないタチだ。
だから、このチャンポンが「旨い」と書いてしまったそばから、自分で自分の表現に留保をつけてしまいそうになる。
何を言ってるんだかわかりませんよね。
要するに「旨い」って感覚には、二種類あるような気がするのです。
「ハレ」の旨さと「ケ」の旨さとでも言いましょうか。
百軒日記帖 その2
某月某日
三平堂落語会に出かけた。今日は大入り。落語会を始めて以来のお客さんの数だとか。
会がはねてから、来る途中にちょっと目をつけておいた立ち飲み屋に入る。
正直、思ってたのと若干違う雰囲気。
要するに、全体に若いのね。店そのものも新しいし(開店して5ヶ月と言っていた)、取り仕切るのも20代程の若い男が二人。お酒や焼酎だけでなく、カクテルの類も作るようで、和風ショットバーという趣もあり。ま、それはそれで悪くはない。
料理はいろいろできるようだ。じゃこやっこ、というのとちくわ焼きを頼む。
まず生ビール。それからお酒を冷やで。
じゃこやっこというのは、冷奴の上から油で熱したじゃこをかけて、たっぷりの削り節を添えたもの。ひと工夫してあるわけだ。ちくわ焼きは、名前どおりのものでした。