吾妻橋から

われながらまた粋狂なものだね

しがないサラリーマンとして生きているわけです。
こうして生きていて、あまり救いがないわけです。ただ、たまに美術館に行ったりすると、少し救われる気持ちになる。
これは、誰かに言われて行っているわけではなく、また、たいていは、誰かと一緒に出かけているわけでもない。
ぼくが美術館などに行くようになったきっかけは、昔に出会った何人かの人の影響があったにしても、今となっては、ごく個人的な動機であり、個人的な体験にすぎない。なにしろ、ぼくの個人的な救いだから。

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恵比寿から

ちょっとした自己嫌悪に陥りつつ、閉館まで少し時間があったので写真美術館を覗いた。
かく言うぼくは、ダゲレオタイプの何たるかも知らない、と、細江英公展の入口に置いてあったチラシに、氏の文章で「生まれて初めてダゲレオタイプで撮影した・・・」とあるのを見て思う。心臓がとても苦しいので腰をかける。

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衣笠から

去年の12月に府中市美術館に行ったときに、公開展示室で中ザワヒデキの「脳波ドローイング」を見た。もっとも公開制作はとっくに終わっていて、そのときの様子のビデオと、壁に脳波計経由で描かれた「ドローイング」が何枚も貼ってあるだけだったけど。
展示室内の白板に、確か「追悼!松澤宥先生」と書いてあって、多分中ザワ氏が書いたのだと思うけれど、それを見てぼくは松澤宥が亡くなったのを知ったのだ。
といっても、氏のことはろくに知らない。難解だという思い込みから、敬して遠ざけていた。

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みなとみらいから

誰の口唇

佐藤江梨子の口唇らしい
正直ここでいう「アイドル」ってよく分からなかった。
これもアイドルなのか?というか、これがアイドルなのか?というか。
アイドルの概念が拡散しているというとそれらしいが、単にぼくがそれに着いていけてないだけなのだろうか。

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金沢数時間滞在メモ

いやはや。
最近はとりあえず写真だけ先に送ってしまって、コメントは後から付けようというつもりでいたのだけど、そのコメントがいつまで経っても付けられなくて、写真だけ放置されるようなことになっている次第ですよ。
少し前のことになるが、金沢に行ってきた。といっても、ちょっとうちに帰るついでに、足を伸ばして数時間寄っただけで、今回は一部の方が期待されるような居酒屋めぐりはしていない。
それで、世評高い金沢21世紀美術館に行ってきた。開館してもう2年余り経つのだが、訪れるのはこれが初めてだ。

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