吉田町から

ここだったのか、吉田町というのは。野毛の街から橋を一本渡ったところじゃないか。黄金町から歩いて、だいぶ遠回りしてしまった。
時間を潰すのに入った蕎麦屋のお姉さんが、ちょっとびっくりするくらい綺麗な人だった。しかも店内では彼女一人が孤軍奮闘という状況だ。てんてこまいという言葉は彼女のためにあるようなものだ。あるいは、そういうふうに見せてしまうキャラなのかもしれない。しかし、取り急ぎそのことはこれから書こうとしている本題とはまったく関係がない。

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黄金町から

黄金町は、かつては特殊飲食店街として知られた街である。
数年前、この街から裏風俗が一掃されたという話はどこかで読んで知っていた。
ぼく自身は、ちょんの間が猖獗をきわめていた頃の黄金町は知らない。前回のトリエンナーレの頃から、横浜を訪れる度に野毛町の界隈に立ち寄って一杯やっていくのが習慣になったが、さすがに黄金町までは足が向かなかった。今思えば、その雰囲気だけでも見ておけばよかったか。そんな一見客の覗き見をこの街は許してくれただろうか。

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桜木町から

桜木町の創造空間9001で三田村光土里展を見た。
廃止になった東横線桜木町駅の、もとは券売機が並んでいた、その裏側で映像を見る。
これは、ちょっとない体験だ。
コインが詰まったか何かで、券売機の呼び出しボタンを押すと、機械の脇の小窓から駅員が顔を出して、「どうかしました?」などと聞いてきたりする。
その駅員のいる部屋が、ここなのだ。

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