大手町から

参議院選挙直前トークイベント「政権交代は起きるか」というのを聞いてきた。
スピーカーは、外交ジャーナリストの手嶋龍一氏、そして、イベントの主催者である雑誌「FACTA」編集長の阿部重夫氏。
選挙がらみの話は、あんまり具体的に書くと差し障りがあるのだろうからよすが、印象的だったことのみ、簡潔に覚え書きをしておく。

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米原から

なぜか米原

昨日は揺れたね(17日の夜に書いている)。
わが家では、ミシミシ、ギシギシ、という小刻みな揺れがしばらく続いたように思う。
一方、東京にいた、ある人の言うには、ぐらーり、ぐらり、という感じの、ゆっくりとした揺れだったとか。震源からの距離のせいか、あるいは家の構造のせいなのか、ところ変われば揺れ方も違うのだろうか。
が、そのとき外に出ていた家人は、地震があったことも知らなかった。まあ、うちのほうではその程度の揺れなのだ。
今年は3月に能登半島の地震があって、今度は新潟ということだが、間の富山県が抜けている。いつかドカンと来るんじゃないか。

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北品川から

原美術館のヘンリー・ダーガー展。
思いのほか、お客が入っているのにまず驚いた。
それも若い女性が多い。
確かに、一見すると、女の子が好きそうな絵だとは思うのだけど。
ダーガー本人は、生涯生身の女性と交わったことはないとされている。
ま、いわゆる非モテですわな。
それが、作品を持ってきた途端、こんなにモテていることに戸惑う。
もしこの場に作家本人がいたら、彼女たちはかなり引くだろうなと思うと、軽く女性不信がきざす。

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銀座から

映画「サイドカーに犬」を見た

ここ何年も、テレビの連続ドラマの類をまともに見ていない。
おかげで、若い俳優の名前と顔が一致しない。一致しないだけならまだマシで、そもそも名前自体を知らない。
私も35歳になった。これをオジサン化と呼びたければ呼べ。
銀座に行ったついでに、シネスイッチ銀座で「サイドカーに犬」を見た。
前知識はほとんどない。長嶋有の小説が原作であること、主役が竹内結子であること、その程度である。むろん、原作は読んでいない。

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吾妻橋から

岸にあがった花火

クリアケースにはりついたナフタリンの結晶が、小さな翼のように見える。
靴と見えたのは仮の宿りか。少し目をそらすと、いっせいに無数の翼に分解して、飛び去ってしまう。そうはさせじと箱の中に閉じ込めているが、いつまでこうして押さえ込んでいられるのやら。
散り散りになった翼は、空に溶け去り、すでにその輪郭も不分明だが、いずれまた次の宿りに羽を休めるのだろう。ちょうど隅田川から塩の結晶を取り出すように。

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木場から

マルレーネ・デュマス展のチラシを見ている。
「いま私たちの怒りや悲しみ、死や愛といった感情をリアルに表現してくれるのは写真や映画になってしまった。かつては絵画が担っていたそのテーマをもういちど絵画の中に取り戻したい」(デュマス)
リアルな感情。少なくとも今のぼくの中に、リアルな感情などあるのだろうか。
グルメガイドで見た情報を確かめにお店に行くみたいに、映画やテレビで見た情景をなぞっているのではないか、と。

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