某月某日
浅草あたりを自転車でうろつく。
途中、小沢さんの「ぼくの浅草案内」にあった写真と同じ家並みを見つけて思わずパチリ。今度入ってみるか・・・。
まあ、アレコレあってから、行きしなに見つけて気になっていた「ちゃんぽん」と暖簾のかかった店の前を再び通ると、どうしても誘惑に逆らえない。
お世辞にも新しいとはいえない店だが、店内は綺麗に掃除してあって、ステンレスの銀と壁の白さが目にまぶしい。調理場には60代くらいのお父さん二人。
カウンター席に腰を下ろして、瓶ビールとチャンポンを頼む。
ささやかな旨さ
浅草のはずれでふらりと入った店で食べたチャンポンが旨い。
さて、この「旨い」というのが案外難物で、ぼくはかねて、ラーメンの類が「旨い」と世上もてはやされることに、違和感がぬぐえないタチだ。
だから、このチャンポンが「旨い」と書いてしまったそばから、自分で自分の表現に留保をつけてしまいそうになる。
何を言ってるんだかわかりませんよね。
要するに「旨い」って感覚には、二種類あるような気がするのです。
「ハレ」の旨さと「ケ」の旨さとでも言いましょうか。
百軒日記帖 その2
某月某日
三平堂落語会に出かけた。今日は大入り。落語会を始めて以来のお客さんの数だとか。
会がはねてから、来る途中にちょっと目をつけておいた立ち飲み屋に入る。
正直、思ってたのと若干違う雰囲気。
要するに、全体に若いのね。店そのものも新しいし(開店して5ヶ月と言っていた)、取り仕切るのも20代程の若い男が二人。お酒や焼酎だけでなく、カクテルの類も作るようで、和風ショットバーという趣もあり。ま、それはそれで悪くはない。
料理はいろいろできるようだ。じゃこやっこ、というのとちくわ焼きを頼む。
まず生ビール。それからお酒を冷やで。
じゃこやっこというのは、冷奴の上から油で熱したじゃこをかけて、たっぷりの削り節を添えたもの。ひと工夫してあるわけだ。ちくわ焼きは、名前どおりのものでした。
百軒日記帖
先日「酒場百選」の出版記念会にノコノコと出かけていって、ひさかたぶりに斯道の熟達の方々にお目にかかった。
こういう場所に顔を出しているわりに、全然精進が足りない自分の至らなさを思うとともに、皆さんの日ごろの活動ぶりに刺激、触発された。
そこでワタシも、ここいらで気を入れ直して、居酒屋めぐりを再び活性化させましょうか。カロリー摂取には気をつけながら・・・。
ところでこの「酒場百選」って、ホントに酒場が百軒紹介されているのかな?
クダラナイことが気になって、巻末の酒場一覧を数えてみると、おや、全然百軒以上あるぞ。
まあワタシは、酒場を字義どおり百軒渡り歩くことをとりあえずの目標にして、それまでの覚え書きを残しておくことにしよう。題して、百軒日記帖と。
赤羽から
渋谷から その2
ゆうべは途中で寝てしまって失礼しました。
前の晩、朝まで小沢さんのCD聞いてたのがよくなかったかな・・・ってことはともかく。
これに懲りずにまたお付き合いくださいのこころまで〜
富山ブラックラーメン
美食同源、か。
横浜のBankARTに「食と現代美術 Part2」という展示を見に行ってきた。
サブタイトルで「美食同源」なんてシャレてもいる。
そもそもぼくは、食べることも飲むことも大好きだが、食べることや飲むことについて書かれた文章を読むのも大好きである。
では、食べることや飲むことについて描かれた美術作品を見ることについてはどうか。
ま、あんまり考えたこともなかったけれど・・・。
いわゆるおでん屋のこと
野毛でお酒を飲んで帰ろうと思い立ったときの話。
あるおでん屋に入ったのだけど、常連さんの雰囲気に気おされるような感じで、程なく店を出た。まだビール1本しか飲んでいない。
物足りない気分で、野毛の町をあてずっぽうに歩いていたら、不意に、また「おでん」という看板が目に留まった。
野毛から
「いわゆるおでん屋」の話で思い出した。
そういえば、ついこの間、野毛でおでんを食べたんだ。あの店は「いわゆるおでん屋」といってもよさそうだ。
最初に入ったのは、野毛の飲兵衛ラリーに出かけたときだ。
飲兵衛ラリーは何回か開催されているようだけれど、ぼくは一度しか参加したことがない。第何回になるのか、とにかく、東急の桜木町駅が廃止になるという、その晩だ。