六本木から

これから「はつゆめ」を見る

二晩連続で3時過ぎまで眠れなかった。
地下鉄に乗っていると、ひと駅過ぎるたびにウトウトしたりハッと目が覚めたりする。
という最悪なコンディションで、ビル・ヴィオラの「はつゆめ」という映像作品を見た。

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三崎坂から

「秋も一箱古本市」というのをざっと回ってきた。
谷根千界隈の四つの会場に一箱だけの小さな古本屋が店を出しているという企画。
改めて公式サイトを見ると、全部で50店舗もあったのか。
最近はつとめてあまり本を買わないようにしているのだが、というのも、ただでさえ狭い部屋が読み終えるあてのない本で埋もれそうになっているのだけれど、こういうちょっと目先の変わった企画に刺激されると、どうしても食指が動く。
会場が四ヶ所あるのだから、それぞれの場所で一冊ずつ本を買っていこうと思い立った。

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新宿から

新宿のコニカミノルタプラザで開催している大野一雄の写真展の企画で、ご子息である大野慶人氏が出演されるというので見に出かけた。
舞踏について、大野一雄について、そして土方巽について、ぽつりぽつりと語っては舞い、舞っては語るという感じだった。
言葉の端々から、ほのかにユーモアが漂う。慶人氏の語りを聞いたのは初めてだったけど、ちょっと意外な思い。でも、やっぱり、勝手にぼくがしかつめらしく考えていたんだな。
舞踏について、土方巽と大野一雄が、漢字の「人」という字のように支えていた(どちらが支えるほうだったとは言いにくい)というようなことを言われていた。

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四谷から

四谷にある近畿大学のGALLERY OBJECTIVE CORRELATIVEで「記録の方法−大浦信行の抱え込んだ日本」という企画を見た。
いやー、あんなにたっぷりした企画だとは思わなかった。
大浦氏の版画連作「遠近を抱えて」を見て、7時から同名の自作映画の上映、続いてやはり大浦氏による映画「日本心中 針生一郎・日本を丸ごと抱え込んでしまった男」の上映、さらに大浦氏本人が自作を語るという構成で、大浦氏のトークが終わったときは、11時を余裕で回っていた。

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谷中から

浅草橋の画廊で「大野一雄 生誕100年祭」という展示を見る。
人形の吉徳の裏あたり。初めて来た。こんなところにこんな場所があったのか。
「舞踏デッサン 私のお母さん」に心を動かされる。
舞踏デッサン、とあるが、コレオグラフィーや舞台の配置図のようなものではなく、舞踏公演のためのシノプシスをあらかじめ言葉でつづったものだ。が、これは詩だ。氏の手書きの文字を追いかけているうちに、そんなことを思う。

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