マンドラゴラの降る沼から

土曜の日経の夕刊を読んでいたら、最終面の文化欄に、天王洲のアートスフィアが3月で閉館したという記事が出ていた。
そうかそうかそうだったのか。しばらく天王洲に行っていなかったから知らなかった。
というか、ぼくが天王洲に足を運ぶのは、もっぱら毎年春のシティボーイズライブを見に行くときくらいだったのだけど。
それも、去年は結局行かなかった。閉館するっていうんだったら行っとけばよかったか。
そうかそうか、そういうこともあって、今年のシティボーイズライブは、池上本門寺なんていうところでやることになったのか。

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ロダンとカリエールとエロ

上野の西洋美術館に「ロダンとカリエール」展を見に行ってきた。
ま、タダ券をもらったからですが・・・。
西洋美術館はかなり久しぶり。
先に全体の感想をいうと、実は結構よかった。感動しました。
これは、ぼくがこの展覧会についてまったく予習せずに出かけたのが、結果的によかったのかもしれない。ロダンについては通り一遍のことしか知らないし、カリエールという画家については、その名前さえ知らなかった。てゆうか、うちに帰って手持ちの西洋美術史の本を見たけど、全然名前が出てないよ。

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東京−ベルリン往還

もう4月かよ。
って、先月も「もう3月かよ」って書き始めようと思って、そのままズルズルとタイミングを逸してしまったような気がする。
森美術館に「東京−ベルリン/ベルリン−東京展」というのを見に行ってきた。
これはまだ会期があるし、あと1、2回は見に行くことにするから、細かい話は後にして、ざっと印象を覚え書きしておく。
展示室に入って、最初はどういうポイントで見ればよいのかよくわからなかった。

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ヴィトリーヌ再見

ヴィトリーヌという作品を、ぼくは誤解していたと思った。
そうか、これは光の中で見るんだ。
本当は、こんな暗いところで見るものじゃないんだ。外光でも人工光でもいい、とにかくまばゆい光を当てて、これらの作品を見直してみたい。そうすれば、ずっと当時の人たちの目に近づけるのではないだろうか。
そんなことを思った。

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Birthday Cake

梅若猶彦氏の公演の話だった。
しかしあれは能なのか、能を知らないぼくには、そこからしてよく分からない。
夕方の6時過ぎに会場のBankART1929に着いた。
受付で話を聞くと、開演は7時半というので、それまでしばらく、1階のホールで梅若猶彦氏の前作を上映するので、それを見てくれとのことだった。
ごちゃごちゃとマーケットの屋台が並んでいる中に大きなプロジェクターと椅子が搬入されて、即席の上映会場がしつらえられた。

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一泊二食付き

あーっと、前回書き忘れたことから書いておくと、BankART1929で見た眞島竜男氏のインスタレーションで、ピザを何度も繰り返し切り刻んでは重ねて、最後に犬がガツガツ食う映像は、結構衝撃的でした。
だんだんピザがピザの形をとどめなくなっていって、最終的には人の食べ物と犬の食べ物の境界線を乗り越えていくというか。そうか人の食べ物=犬の食べ物であり、犬の食べ物=人の食べ物なんだなあという、実は当たり前の事実に気づく。

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美食同源、か。

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横浜のBankARTに「食と現代美術 Part2」という展示を見に行ってきた。
サブタイトルで「美食同源」なんてシャレてもいる。
そもそもぼくは、食べることも飲むことも大好きだが、食べることや飲むことについて書かれた文章を読むのも大好きである。
では、食べることや飲むことについて描かれた美術作品を見ることについてはどうか。
ま、あんまり考えたこともなかったけれど・・・。

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