秋田から

一軒目、北洲でした

目が覚めた。青森のホテルの部屋だ。
時計を見ると、夜中の2時過ぎか。
テレビでは夜回り先生という人がえんえんと語りつづけている。
チャンネルを変えたいのだが、リモコンがどこにも見当たらない。
テレビの脇を見る。ベッドの下を覗き込む。シーツの中をまさぐる。どこにも見当たらない。

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青森から

一軒目、小政酒道場でした

秋田へ行くことになった。
ぼくはこれまで、秋田には一度も行ったことがない。
というか、東北という地域に足を踏み入れたこと自体が、実は一度もない。
秋田での用事は、5日の午後の数時間だけである。
たったこれだけのために、わざわざ東京から時間とお金をかけて秋田に往復するのもバカバカしい。それなら、せっかくの連休でもあるし、いっそのこと、もっと時間とお金をかけて、北東北あたりをうろうろしてやろうと思い立った。

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神保町から

「モツ煮狂い」というミニコミ誌?を購う

著者のクドウヒロミ氏が厳選した都内20店のモツ煮が写真付きで紹介されている。
この中で、ぼくが行ったことがあるのは、森下の山利喜と大門の秋田屋くらいか。
全然行ってないな。その両店にしたってかなりご無沙汰している。秋田屋は改築されてから足を運んでいない。実を言うと、門仲の大坂屋や月島の岸田屋といった有名店さえ、ぼくはまだ未訪なのだ。岡サーファーならぬ、岡居酒屋好き?

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百軒日記帖 その7 水上アートバスの巻

某月某日
ゆうべも飲んだな。部屋飲みだったけど。
お酒を飲んだ翌朝は、近所のスポーツクラブに行って、ぬるい風呂にゆっくりつかり、限りなくボーッとしてから自転車をこぐと、汗がたっぷり出て、酒も抜けていく感じがして、大変によろしい。
その日も、風呂に入って限りなくボーッとしたまではよかった。が、いつもより余計にボーッとしすぎたのか、湯船から降りる階段で足を滑らせてしまい(まさに階段を降りる裸体)、スッテンコロリン、とまではさすがにいかなかったけど、左足のすねと右足のかかとをしたたかぶつけて、そのときはなんともないと思ってたんだけど、気がついたらかかとが切れて血が出ていた。うーむ。
フロントでバンソウコウをもらって、何事もなかったように新聞を読みながら自転車をこぐ。しかし最近そんな話が多いな。

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百軒日記帖 その6 AAF学校の巻

某月某日
すみだリバーサイドホール・ギャラリーの照屋勇賢展をちらりと覗いてから、アサヒ・アートスクエアでAAF学校に参加。
AAFの会期にあわせて開催されているこの連続講座のことを、実はついこのあいだまで知らなかった。墨田区民なのに。
今日は加藤種男氏による「アートとビールの楽しい関係について」というお話。
ビールの製法やその歴史から始まって、氏が先日訪れたという金剛峰寺やそこで食べた精進料理の話へと。どこでアートに繋がるのかな、と思いつつ聞いていると、沖縄の例をとりつつ、神事=祭事においては、お酒と芸事がつきものであり、神の前で奉納する芸能がアートの発祥であった。したがってお酒とアートは切っても切れない関係にある、というところで繋がった。

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百軒日記帖 その5 びっくりアートツアーの巻

某月某日
AAFすみだ川びっくりアートツアーに参加。
向島界隈から錦糸町までぶらぶら歩く。時折小雨は降るが、大降りにもカンカン照りにもならなかったのは幸い。
ツアー終了後、何人かの方が打ち上げにビールでも飲んでいくというので、私もノコノコ付いていく。錦糸町北口のビル地下の居酒屋に入った。
店に腰を落ち着けたところで、よくよく話を聞くと、打ち上げに参加した私以外の方すべてが今回のイベント関係者、あるいは過去に関わったことのある方ばかりで、いやはや、今考えても、冷や汗の出る思い。

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百軒日記帖 その4 大島になぎら健壱を見たの巻

某月某日
宮坂さんに呼び出されて秋葉原へ。といっても電気街ではない。
待ち合わせまで少々時間があったので、書泉ブックタワーで小沢さんの新刊「老いらくの花」を購入。目の前の新刊書の棚に何冊も並んでいるのに気がつかなくて、わざわざ店員さんに聞いて恥ずかしい。
1時間余りで用事は終わり、さあ飲みに行こうということになった。
宮坂さんにはどこか目当ての店があるらしいが、そのことにぼくが異論を唱えられるはずもない(なにしろお金を出すのは宮坂さんだから)。
再開発地区に建った巨大なオフィスビルに入った。
こんなビルの中にも飲み屋があるのだろうか。案内図を見ると、2階、3階あたりは確かに飲食街になっている。それで、魚で酒を飲ませるらしい店に腰を落ち着けた。

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