七福神

巣ごもり日。洗濯二回。朝はみかんとゆで卵を食べた程度。

昼間抜け出す。二階の食堂に行ったらまだ正月休み中だった。

地蔵坂を墨堤方向に歩いて、とんかつ屋に入った。ここは初めてだと思う。

所用を済ませてから、夜の散歩に。白髭橋を渡って荒川区側に。すぐに隅田川沿いの堤防に上がらず、石浜神社に詣でた。

汐入公園から、水神大橋を渡り、墨田区に入ったところを引き返し点にして、再び隅田川沿いを白髭橋方向に歩く。

明治通りを越えて、台東区側に入った。隅田川テラスに入らず、橋場不動尊に詣でた。

板に描かれているのは七福神だろうか。福絵馬というものかも知れない。

先に詣でた石浜神社も、この橋場不動尊も、浅草七福神に含まれる社寺である。そうだ、せっかく七つのうちの二つに詣でたのだから、新年でもあるし、この足で全部お参りしてみようと思った(実は浅草七福神は七つではなく九つの社寺から成るのだが、それは後から知った)。

というわけで、次は今戸神社に。

続いて待乳山聖天。

本堂にしめかざりを飾っている。お寺なのに御幣が下がっているのは可笑しなようにも思うが、そもそも七福神信仰自体が神仏習合的なのだから、ここは江戸の庶民のように大らかに考えるのがよいのだろう。

浅草七福神のうちではないが、被官稲荷に。小沢昭一さんの『ぼくの浅草案内』には、小沢さんは長年この被官稲荷のお守りを持ち歩いていると書かれている。

被官稲荷は浅草神社のすぐそばにある。

言わずと知れた浅草寺。

国際通りを越えて合羽橋本通りを歩く。人影は少ない。

これも浅草七福神の番外だが、金色の像は「かっぱ河太郎」というらしい。合羽橋道具街誕生90年を記念して平成15年に建立されたとか。

かっぱ橋道具街通りを少し南に歩いて、矢先稲荷に。ここは初めて来た。

不意に声をかけられて驚いた。この時間なのに境内を掃き清めておられる。

道具街通りをしばらく北上、国際通りに入って千束に。続いては鷲神社。

ここにも七福神の絵馬が掛けられている。

ようやく九つ目の社寺。吉原神社。

向こうに見える明かりは吉原のソープランド街。

九つの社寺をめぐるのに、家を出てから結局二時間半余りかかった。よく歩いてさすがにくたびれた。身体も冷え切ったことだし、ひと風呂浴びていこうと思う。あいにく、上記の高級浴場ではなく、馴染みの銭湯に。

この銭湯の今年の入り初めだった。

身体を温めてひと息ついた。川向こうをめがけて再び歩き出す。23,818歩。