かけがえの有無

外に出ると、前日の梅雨入りが拍子抜けするようないい天気。これなら洗濯物を干してくればよかったな。

朝飯はコンビニ、昼はきのこのクリームソースのペンネ。夕方は錦糸町から総武線快速に乗って東京駅に。JR線に乗るのも3月以来かも。

東京ステーションギャラリーで神田日勝展を見る。これが緊急事態解除後初めての美術展鑑賞となった。事前にコンビニで入場時間帯を指定して前売券を買う方式。そのせいか、入場後しばらくは展示室をひとり占めするように作品を見ることができた。最初は面倒かなと思っていたけど、これはこれで悪くないかな。

神田日勝は、北海道の十勝地方で家業の農耕に従事しながら絵画制作に打ち込み、1970年に32歳で早世した人。厳しい北の土地や共に暮らす人や牛馬のかけがえのなさと、ペインティングナイフで刻むように塗り重ねられた絵具の物質性が響いて、強い現実感に打たれる。1950年代後半から60年代にわたる画業は、端的に言えば日本の高度成長の時期と重なる。また、美術史上も新しいスタイルが次々に現れた時期。後期の画風の変化からは、自給自足の農耕生活に訪れつつある商品経済の気配の中で、同時代の美術に意識を向けながら自分のスタイルを模索する画家の姿が垣間見えるようだった。直接描かれない東京という不在の項目が現れてくるようにも感じた。

夜になって梅雨入りを思い出したように雨が降り出した。10,088歩。