夜の街

七月。といっても代わり映えせず朝はドトール。昼はカツ丼。たまにはこういうのもいいでしょう。

この店はいつも前を通っているのだけど、何年も入っていなかった。実は数日前にも覗いたら、近所の工員らしい人たちで満席だったのだ。大衆食堂然とした店構えの中は、あらゆるものが使い込まれたように年月を感じる。年配の女性とそのご子息らしい二人で店を切り盛りしていた。滅多に来ない客の口が言うのも恐縮だが、こういう店は続いてほしい。

夜は錦糸町のニューウイングに。三ヶ月振り、いや四ヶ月近いか。良くも悪くもコロナ以前に戻っているという感。館内には会話を控えるよう求める掲示があちこちに貼られているが、目に入らないのか、もう惰性になっているのか、グループ客が話をやめない。コロナどうこうというより、サウナで喋る客が気に入らないし、つるんでサウナに来る感覚が分からない。

ニューウイングのある、錦糸町のこのあたりは、いわゆる「夜の街」だろう。キャバクラらしい店先には、客を見送りに出たのか、それとも出迎えなのか、若い女たちの姿が見える。街角には客引きの男があちこちに立って、駅に向かって真っ直ぐ歩くのにも難渋しそうだ。この街のニューノーマルがどんな様相になるのか、正直見当がつかない。

ニューウイングにいる間に降ったようだが、運よく雨に逢わずに帰ってこられた。7,861歩。

黄色い影

今朝も家の有り合わせで。出掛けに近所の猫におはようと言ってもつれないね。

昼は行き掛かり上、中華。多分初めてか、一度来たことがあるかどうか、この界隈にありがちな定食中心の店。どうということはありません。食後に河岸を変えてコーヒーを飲んでいたら雨が降り出した。午後はずいぶん激しく降っていたようだ。

昼の中華もそうだが、コロナ以降、窓や入口を開けて営業している店が増えた。換気のためだろうが、そのコロナ対策の効果の程はともかく、これだけ盛大に開け放っても、蠅が入ってこないことに感心する。

私が子供の頃までは、食事中気をつけていないと、必ず蠅が入ってきたものだが、いつからか見なくなった。当時は蠅よけのために傘のように広げて食卓を覆う道具があった(調べると蠅帳というらしい。昔は何と呼んでいたのか、記憶にない)。それに蠅とりリボン。今となっては、いかにも昭和の懐古の対象ですな。

昨今では蚊も少ない。外でヤブカにやられることは今でも時々あるが、昔家の中でよく刺されたハマダラアカイエカは本当に減ったと思う。しかし、これだけ蠅や蚊が絶滅に近い状況に追いやられているのに、G(特に名を秘す)が減らないのはどういうことなのか。

夕方外に出たら雨は上がっていたので幸いと思ったが、歩いているうちに、またぱらぱらと来た。慌ててオリナスのスタバに入る。その後錦糸町で所用。

帰路、押上駅での停車中、私の乗っていた車両の離れたドアのあたりで、ゴツンという鈍い音がした。振り向くと黄色い影が見えた。どうやら人が倒れたらしい。誰かが非常ボタンを押して、構内に警報音が鳴り響いた。係員が集まってきて、倒れた人は車両の外に連れ出された。若い女性のように見えた。程なく電車は動き出した。

この気候だから散歩ははかどらない。銭湯もパス。7,801歩。