花籠

空き缶、空きペットボトルと古雑誌出し。洗濯二回。軽く済ませて出た。

墨堤の桜の木を何やらチェックして回っている人がいる。知らなかったが、区が音頭を取ってボランティアを集めて、桜の木の世話をさせているらしい。

月いちのかかりつけ医で診察。処方箋を持って薬局へ。ひと月分の薬を受け取って一旦帰宅。

せっかくなので、遠回りして帰ることにする。隅田公園からリバーウォークを通って反対岸に渡り、隅田川テラスを桜橋を越えて歩く。

白鬚橋を渡って墨田区に戻った。

風にあおられてくるくると回りながら墨堤通りの横断歩道を渡るチキンラーメンのカップを見た。

ひと休みして出直す。裏浅草のいつもの店でランチ。今日はナポリタン。

不意に甘い香りが漂ってきて、てっきりメープルシロップを使ったデザートでも作っているのかと思ったら、居合わせた客が帰り際にたてた残り香だったらしい。

通り沿いのパンと焼き菓子の店で、プラリネのクロワッサンとくるみのクロワッサンをひとつずつ買った。少ないのにいつも袋に入れてくれて申し訳ない。

プラリネというのは聞き慣れない言葉だったが、ナッツが入っているらしい。フランス菓子に通じた人には周知なのだろうか。

千束通りの花屋の前を通りかかったら、母の日の花籠が店先に並んでいるのを見かけて衝動買い。発送手配してもらう。本日分の集荷は終わって、明日の発送になるとのこと。急な思いつきなのでやむを得ない。

いつもの銭湯に。

隅田川から見る空の色が眼の底に残った。

夜はそのまま在宅。20,180歩。

周期

燃えるごみの日。着なくなった服がいくらか溜まったので出した。袖のほつれたYシャツ、首まわりのほつれたTシャツ、ゴムが緩くなった靴下、ほか。昨日まで身につけていたシャツをいきなり捨てるのは抵抗があるけれど、しばらく着ないで放っておくと捨てられるものだと思う。

朝の散歩、という程の時間はないが、急ぎ足で押上に。裏浅草でパンや焼き菓子を売っている店が、押上でも朝の時間だけ販売しているというので見に行くことにした。

新店舗というより、元から押上にあったパン工房の一隅を改装して、浅草の店の開店前の時間に一部の商品を販売することにしたようだ。朝8時開店で、まだ5分くらいしか経っていないのに、もうずいぶん売れてしまっている様子。すると、タマゴサンドイッチならすぐ用意できるというので、お願いすることにした。併せてクロワッサンも購入。

帰宅してさっそく賞味。サンドイッチのパンは、この店で扱っている食パンを使っているのだろう。生地そのものに自然な甘さがある。ざっくりと崩したタマゴのフィリングとの組み合わせは予想していなかった味だが、これはこれでいい。また来よう。錦糸町に行く途中に立ち寄ってもいい。

昼は二階の食堂で、かぶとアンチョビのスパゲッティー。アンチョビの風味は、ほのかに感じる程度でそれほど強くない。

Amazonで注文し直したスマホケースが届いた。早速入れ替え。元のケースと物が違うのでベストではないが、まあ、最初からこれにしておけばよかった。

午後からの雨が上がったようなので、夜の散歩に出た。歩いているうちに、空模様が怪しくなってきて、急ぎ足でいつもの銭湯に。

湯上がり、雨雲レーダーを確認すると、タイミング悪くまた雨が降っているようなので、ロビーで待たせてもらう。

テレビではタイタニックを映している。タイタニックからバスタニックを思い出した。キッチンタニックもよろしく。

雨雲の流れに連れて、20分から30分の周期で雨が降ったりやんだりしているようだ。レーダーの様子を見て、雨が小やみになったところで退出。帰り道、隅田川を渡ったところでまた雨が強くなってきた。13,571歩。

処女

雨上がりの朝。

パンが食べたい気分。地図で検索すると、川向こうの橋場のほうにパン屋があるらしいのだが、やっているのだろうか。とりあえず行ってみることにした。

桜橋の上でスマホを落としてしまった。もちろんケースには入れていたが、路面に当たったはずみに、スマホ本体がケースから外れて落ちた。ケースの割れた部分が緩くなっていたせいもあるだろう。

件のパン屋は営業していなかった。シャッターに建築計画が貼られていたが、建て替え後にパン屋が入るのか、知らない。

家に帰ってスマホの状態を確認したら、スマホ本体の背面にヒビが入っていた。レンズには影響なかったし、液晶画面も無事だったので、まだ幸いと思わなければならないのだろうが、正直、気落ちする。

背面のヒビだから、ケースに入れてしまえば、外からはわからないとは言える。ちょうど、Amazonで頼んでおいた中古品のケースが届いた。ところが、これが一杯食わせものであった。そもそも説明文と色が違うし、どう見てもかなりの使用感である。早速返品の手続きをしたが、さらに気落ちする。せめて中古業者との手続きがスムーズに進んだのは幸いだった。

結局、元のケースと同じ型の品は諦めて、別の新品を注文し直すことにした。

昼は二階の食堂で、柚こしょうのグリーンカレー。思いの外ご飯の量が多かった。

隣のテーブルのカップルが見つめあい、手を取り合って仲睦まじい。二人とも一見地味ななりをしているので、人目を憚らない熱々ぶりが意外でもある。

夕刻、散歩に出た。

少し早いので浅草辺で喫茶店でもと探すが、目星をつけた店はどこも休業中である。ゴールデンウィークの狭間の平日だし、そもそもコロナ禍なので、致し方ないか。しかし、これではどこにも居場所がない。いつもの銭湯に向かった。

千束通りで、自転車に乗った若者たちとすれ違った。ひとりが、
「処女は、なんか、濡らさないほうがいい」
と言いながら通りすぎた。真偽の程は知らない。

水風呂に入っていたら、常連らしい客同士で、錦糸町に営業中のサウナがあるらしいと話しているのが聞こえてきた。微妙に事実と異なる情報が含まれていたので、会話に参加しようかとも思ったが、時節柄控えた。

13,571歩。

甘夏

昨夜、いろいろ荷物を持って家の階段を降りていたら、スマホを落としてしまった。中身は大丈夫だったが、スマホケースの角のプラスチックの部分が割れてしまった。

気に入ったケースだったので、できれば同じ型のケースを使い続けたい。しかし、マイナー機種の悲しさで、Amazonでも楽天でも終売している。

ダメ元でヨドバシのサイトを見ると、それらしきケースが販売中で、しかも錦糸町に在庫ありとなっている。さっそくヨドバシ錦糸町まで行ってみることにした。

むろん徒歩で出かける。まず曳舟のイトーヨーカドーに寄って少々買い物。

曳舟川通りと東武線が交差する高架下に、このあたりの名所の切り絵が掲示してある。これまで気がつかなかったが、いつからだろう?

スカイツリーを横目に押上から錦糸町に。

結論を言うと、ヨドバシのサイトで見たケースは私の機種に対応したものではなかった。私の思い込みだったわけだが、店員さんには忙しいところお手を煩わせてしまって申し訳ない。

せっかく錦糸町まで来たので、駅前の喫茶店で休んでいこうと思ったら休業だった。ゴールデンウィークなので仕方ないけれど、スマホケースの件といい、間が悪い。

錦糸町発、浅草経由日暮里行きの都バスに乗った。二天門の停留所で降車、少々歩いて言問通りを渡って、昨日に続いて馴染みの店に。今日はカレーにした。

ヨドバシで買ってきたアロンアルファでスマホケースの割れた箇所を接着した。これで当座しのぎにはなるだろう。

そして、同じ型のケースの中古品がAmazonに出品されていたので注文。むろん、新品に越したことはないが、まったく同じケースで、程度も良いという言葉を信じた。

15時を過ぎたので出た。いつもの銭湯に。

千束通りの角にある、地方の産品を扱っている店で甘夏を売っていた。愛媛県大洲市の産とか。そういえば昨日のお湯に甘夏が入っていたけれど、ひょっとしてこの甘夏を使ったのかな。

湯上がり、浅草辺をぶらぶら。

ROXのユニクロで夏物を追加購入。この店は5月6日で閉店するということだが、どうやら浅草の別の場所にユニクロができるらしい。

隅田川を渡って一旦帰宅。

夜の散歩から、いつもの銭湯に。本日二回目。

同じ銭湯に一日二回来るのも初めてではないかと思う。26,057歩。

つがい

ラジオで上方言葉で「井戸の茶碗」をやっている人がいる。上方らしい笑いを折々にまぶしながら、しっかりと噺を聞かせる。誰だろうと思いながら聞いていると、笑福亭銀瓶さんだった。世評高い銀瓶師だが、私は生で聞いたことがない。いつか聞く機会があればと思う。できれば上方で。

ところで、江戸が舞台の落語を大坂に移す時、お殿様が登場人物の場合は一考を要する。江戸と違って、大坂に大名屋敷を構えて住まっていたお殿様は少ないだろう。

その点、この「井戸の茶碗」も薩摩の細川公が出てくる噺だが、銀瓶さんは、お殿様が参勤交代の折に大坂に立ち寄ったということにして、上手く処理していた。こういうディテールに気を配っているかどうかの違いは大きいと思う。

昼過ぎに出た。空に雲が被さっている。

隅田川テラスにカルガモが上がっていた。相当近づいても逃げる様子はない。人に慣れているのか、あるいは、まだ人を怖がることを知らないのか。

最初は一羽だったのが、後からもう一羽やって来て、二羽でのんびり草を食んだりしている。この二羽はつがいなのだろうか。

カルガモの写真を撮って遊んで(遊ばれて?)いたら、雨が降り出してきた。

雨を避けて首都高の高架下に入った。ここにいれば雨も気にならない。しばらく高架下を行ったり来たりして、雨雲が通りすぎるのを待つ。

そのうち雨が上がったので、高架下から抜け出した。

桜橋の欄干の上の鳩も、かなり近づいても逃げない。いい度胸である。やはり人を恐れることをまだ知らないのか。

銭湯帰りにしばしば立ち寄っていた飲み屋が、ゴールデンウィーク中にランチ営業しているというので来た。当然お酒は出ない。オムハヤシライスとコーヒーの間に通り雨が降った。

雨上がりの街を歩く。山谷堀公園から土手通りに入り、三ノ輪の手前まで。

初めての銭湯に来た。

去年の11月に改装開店したという店で、もちろんまだ新しくて綺麗だし、少し熱めのお湯とぬるめの炭酸泉の組み合わせもいい。露天のエリアにはシルキーバスと水風呂、休憩用の椅子も完備。水風呂は深くて宜しい。拙宅からは少々遠いが、むしろこの銭湯を目当てに散歩の足を伸ばしたい。

ひとつ気がついたことがある。前にも書いたが、昔ながらの銭湯では、椅子と桶は流し場の入口にまとめて積んであって、客がめいめい持ってカランの前に座る流儀になっていることが多いと思う。

ここの流し場では、椅子と桶が最初から各カランの前に置かれている。考えてみれば、これはサウナ・スパ施設の流し場では普通に見る光景である。流し場の雰囲気が、昔ながらの銭湯というより、サウナ施設ふうだったので、最初から椅子と桶が置かれていることにまったく違和感がなかった。

そうか、押上の大黒湯は、昔ながらの銭湯の構えなのに、椅子と桶が最初からカランの前に置かれているという、サウナ施設ふうの流儀だったことに違和感があったのだと気づいた。

湯上がり、三ノ輪から竜泉、千束、浅草へ。

観音裏をぐるりと回って、デンキヤホールに。奥の部屋に通された。

小腹が空いたので焼きそばを頼んだ。たっぷりかかった青のりと、お好みの一味が嬉しい。アイスコーヒーは銅のコップ入り。

たまたま喫煙者が集まっていたのかも知れないが、タバコの臭いがきついのには閉口した。

二人連れの若い客が奥の席に居座って、職場の先輩と後輩なのか、一方が仕事の心得のようなことを延々と語っていた。

身体に染みついたタバコの臭いを洗い流したい。いつもの銭湯に。

あまなつ湯というのは初めてだったが、半分に切った甘夏がいくつもネットに入ってお湯に浮かんでいる。湯船に初夏の気配が横溢して、すっかり生き返った。

21,206歩。

財布

目が覚めたら8時。空き缶、空き瓶を玄関前に出して、洗濯機を回す。洗濯物を干して外出。錦糸町へ。

鳩の街の千輪さんでは何度か自転車のタイヤに空気を入れてもらったことがあるが、もし腰痛を我慢して応対していただいていたとしたら申し訳ない。

書道で「二十」と書こうとはなかなか思いつかない。こういう発想には敬服する。そして、まだまだ書かれていない言葉があるはずだと思う。

前にも書いたが、私道に置かれた自転車をめぐる紙上のやり取り。私道の所有者と、自転車で子供がケガをした親の、当事者二人の言葉のみが残されている。第三者の意見が上から貼られていたのは、剥がされてしまったようだ。通行人が次々に私見を記した紙を貼って、議論が拡大していく展開になれば面白いと思ったが、残念ながら、そうはならなかった。

11時から所用なので、軽く朝を済ませようと、オリチカのサブウェイに行ったら、持ち帰りのみの営業だった。外のベンチで食べればいいので、中で食べられなくても構わない。パンの種類だのトッピングの追加だの、あれこれ聞かれて、さあお勘定というところで、家に財布を忘れてきたことに気づいた。バッグの中に札入れも小銭入れもない。電子マネーなど、金目のものも見当たらない。注文をキャンセルしてそそくさと退出。実に恥ずかしい。

実は、所用を終えたら、その足でどこか早い時間からやっている銭湯でも行こうかと思って、カバンにタオルを入れてきたのだが、そういうところばかりに気が回って、大事なところがお留守になってしまっていたようだ。サザエさんなら財布を忘れて出かけても笑い話になるが、いい年のおじさんでは格好がつかない。お金がないから、所用の後で、どこかに寄ることもできない。空きっ腹を抱えて歩いて帰宅。

こんなところに羽子板の店があるんだ。もう何年も近所に住んで、散歩の時はすぐそこを通るのに、全然知らなかった。この時世だから店は開いていなかったけど、いつか見てみたいものだ。

飯を食ってぼんやりしていたら、雨音がし出して、慌ててベランダの洗濯物を取り込んだ。そのうちに大降り。結果論ではあるが、財布を忘れて家に帰ってきたおかげで、洗濯物を濡らさずに済んだ、と言うこともできる。

夕刻、雨は上がったようだし、夜の散歩に。先日ユニクロで買ってきたジョガーパンツとジャケットを下ろそうと思う。こういう時は、少し嬉しい。

桜橋から隅田川テラスに降りた。そうか、先日からの桜橋の工事は「伸縮装置取替工事」だったのか。

隅田川テラスを歩いていると、雲行きが怪しい。雷の音が近い。ここは一旦引き返したほうがよさそうだ。

帰宅して、雨雲をやり過ごしてから、出直した。いつもの銭湯に。

湯上り、外に出ようとしたら、また雨が降っている。しばらくロビーで待たせてもらった。テレビでは玉置浩二が歌っている。スマホの雨雲レーダーと玉置浩二を交互に見ながら、雨が上がるのを待った。晴れ間を見て退出。それでも途中で雨に降られた。22,905歩。

仕方がない

雨上がりの朝。

鳩の街通りにところどころ歯抜けのような空き地がある。昨夜の雨を吸い込んでねっとりと泥状になったところもあれば、草花に覆われたところは、もう昨夜の雨などなかったような顔をしている。

この「パリ祭」の公演のポスターは、昔からしばしば見かけるもので、シャンソンファンというのは根強く存在するのだなあと感心するばかりである。しかし、小野リサや藤あや子もシャンソンの範疇に入るのだろうか。もっとも、よく言われることだけれど、フランス語のシャンソンは単に歌を意味する言葉だから、その点ではボサノバも演歌もシャンソンと呼んで差し支えない(のだろうか?)。シャンソンもそうだが、ROLLYという人の融通無碍さにも感心する。こないだは筒美京平トリビュートコンサートのポスターで名前を見たところなのに、今度はシャンソンですか。ローリー寺西ではないか。

私は街なかに現れる文字に興味があるようだ。

通り道の喫茶店でモーニング。今日はベーコンエッグにした。後から常連らしい客が入ってきた。

昼はそばにした。その後コーヒー。

夕刻、バスで錦糸町に。ゴールデンウイーク期間中の平日、4月30日と5月6日、7日は、バスは特別ダイヤになっているようで、おかげでいいタイミングでバスに乗れた。

所用の後、歩いて帰宅。飯を済ませてから、夜の散歩に。行先はいつもの銭湯。

帰り道の途中で、日付が変わって5月になった。

4月の最終週は長かった。というのは、モバイルWi-Fiルーターの月間容量制限の7GBに4月はなぜか早々に到達してしまって、散歩の途中にインターネットラジオを聞くのに都合が悪かったのだ。ここ数ヶ月は毎月7GBで収まっていたのに、4月は何か変わった使い方でもしたかな。やむを得ずポッドキャストを活用するなどして、この1週間程は切り抜けた。

そんなこともあって、モバイル接続サービスの見直しを考え出した。本当は、3月がモバイルWi-Fiルーターの契約更新月だったので、間が悪いんだけど、仕方がない。

16,427歩。そして4月は、上手くいけば月間平均で一日あたり15,000歩を超えられるかなと思って、途中から意識していたのだけど、残念。平均歩数の結果は14,404歩。これも仕方がない。